Monday, December 26, 2005

スポーツ選手

スポーツ選手は、とかくテレビを意識したコメントを発する。明日の見出しはこれでヨロシクとばかりに、キャッチー(と思われる)表現を自ら発する。

「前人未到の7連覇」、「オメデタだということがわかり○○大会は欠場させていただきます」、「○で金△で金、○になって金」(女子柔道選手)

「年をとる前に決めたい」(女子フィギュアスケート選手)

「みなさんの応援でとっても楽しい42キロでした」、「またこの場所に帰ってきました」(女子マラソン選手)

「自分の育った地元で、育ててくれたパ・リーグで...」(プロ野球選手)



こういったコメントを見るたびに、「人間ってテレビに出てしまうと、タレントだろうがスポーツ選手だろうが政治家だろうがコメンテーターだろうが、テレビに人になってしまうんだなぁ。いかに格好よく見せるかに走ってしまうんだなぁ」と感じるのだ。


さて、レスリング全日本選手権で10連覇の快挙を成し遂げた浜口京子選手。コメント求められて、「もっと強くなりたい」。
潔し。かくあるべし。

Tuesday, December 20, 2005

昨今の不可解な「知り合うプロセス」

巷ではそれなりに人気のある番組らしい。何人かのグループが、なぜかワンボックスカーに乗り、なぜか各国を旅して、なぜかそのつど繰り広げられる色恋沙汰を垂れ流している番組だ。

(注:意外と視聴率が高い番組らしいので、これを読んでいる人で、この番組のファンがいたらごめんなさい。番組を見ているあなたのことを否定するつもりはなく、その番組を否定するわけでもなく、このテの番組が生まれる背景について書くので、その点をわかっておいてください。)

その番組の特番の予告CMが流れている。予告CMなので、放送予定の場面やキメ台詞が盛り込まれているわけだが、一番最後に流れるキメ台詞、
「出逢ってくれてありがとう」

はぁ?日本語的におかしくねーか?
まぁまぁ、所詮テレビじゃないか。演出だよ、演出。

製作サイド→出演者
「○○ちゃぁん、なんかこう、ググットくるキャッチーなコメント頼むよぉ」

(調子に乗った)出演者→製作
「じゃぁ、こんなんどーっすかぁ?やっぱ俺的にぃ、出会いに感謝ってのをテーマにしたいんでぇ、ストレートすぎますけど、出逢ってくれてありがとうってかんじで」

製作
「いーじゃんいーじゃん、○○ちゃん、ナイスだよナイス。じゃ、そのコメント入るとき、ヨリのヌキでもってってからパンしちゃおっかな。お、そーだ。番組終わっても、△△ちゃん、持ってちゃっいなよ、狙ってんでしょ?わかってるって。」

とか言っているんだろうなぁ。
で、それはおいておいて、本題に移る。

このテの少人数グループ内での色恋沙汰の繰り返し、簡単に言えば、「元カレ/カノも今カレ/カノもみんな知り合い」、の状態がテレビ番組の題材になることは今に始まったことではない。
ビバリーヒルズ青春白書、ナイス・サーティーズ、アリー・マイ・ラブ、セックス・アンド・ザ・シティ、みんな似たような展開だ。日本の番組では、多少古いけれど、金曜日の妻達へも似たような設定になっていた。いわゆるトレンディドラマ、昼メロにはどこかで必ず、過去(以前の恋人)と現在の葛藤がスパイスとして投入される。

このテの題材が扱われることに違いは無いのだが、それが持つ意味合いが変わってきているように思う。
ずっと以前は、愛憎うずまくドロドロ加減、不貞に対する罪悪感、ズルズルと引きずる薄幸さが番組制作側と視聴者側の双方の認識だったと思う。
しかしながら最近は、ようやく本当の相手に巡り合えた、ずっと気がつかなかったけどこんなに近くにいた、のようなメッセージに変わっているような印象を受ける。
言い換えると、「済んだことなんてどーでもいいの。今の相手がいいんだもん。世の中場面でいーんじゃないの?場面で」といった風潮が見え隠れする。
最近の若年層が使う「場面でよくね?」との表現は「スキゾでいこーぜ」と動議だ。
(浅田彰が柄谷行人との対談で、ネットの普及について「これでスキゾの時代が到来する」と言ってのけていたが....)
この風潮は、NANAにも現れている。14巻が発売されたが、なんだかもう、すんごい展開になっている。

で、鶏と卵どっちが先かはわからないが、中高生のコミュニティ意識は、まさに「近場でとっかえひっかえ」になっているらしい。

「コミュニケーションの手段が発達するほど、コミュニティは小規模、少人数になり、委員会的な動きを見せるようになる」という論調は、マーシャル・マクルーハン以降のメディア論者の間では通説とのこと。
人と知り合うきっかけや手段が増えたり発達したおかげで、知り合うきっかけを他者が与えてくれるようになった。自分から積極的に働きかけて人と知り合うのではなく、友達の友達は自動的に自分の友達になってしまう状況とも言える。

「出逢ってくれてありがとう」。実はこんな何語かもわからない言葉が、現状を端的に言い当てているのかもしれない。自分が会ったのではなく、相手から知り会ってくれたんだ。

Saturday, December 17, 2005

回るasimoを見て

ほぼ10年ぶりに制御工学の教科書を開いてみた。
「走る」、「旋回する」ことの制御がいかに困難かを思い出しので。僕は制御工学の試験で出された問題「機械の旋回運動時の重心制御(だったと思う)」を解けなかったことがある。

HONDAのasimo、今度のasimoはさらに速く走り、その場での旋回運動までやってのける。自律制御が可能な人間でさえ、その場での旋回運動は難しい。
さらに両足が地面から離れ、直前の運動の慣性と重力だけで支配される状態でも姿勢制御が可能とのこと。
絶対に何か入っている。誰かが中に入っている。R2-D2だってケニー・ベイカー氏が入っているじゃないか。

こんなasimoを作ってしまうHONDAって、「すげーなぁ」と思う。だからといって、HONDAの車を買おうとは思わないのだけれど。
2006年のF1、ホンダチームのレースクイーンはいっそのことasimoにした方がいいんじゃないか?asimoをLuckyStrikeのペイントにして。
そんな気すらする。

Friday, December 16, 2005

久しぶりに島田雅彦

を読んでいる。
あいかわらず島田ワールド全開。おもしろい。通勤電車の中で読んでいたら、一駅乗り過ごした。

島田雅彦と村上春樹に芥川賞を出さなかった文壇を批判したのは浅田彰だったかな。まぁ、ニューアカ筆頭のアサァダ君としては、旧体制にイチャモンつけなきゃならないんで、言いたい気持ちはわかる。その発言を受け手かどうかはわからないけど、ここ数年の芥川賞受賞基準が、低年齢とか意外性に偏っているような気が。
つまらなかったなぁ、「女たちのジハード」と「号泣する準備はできていた」。

Sunday, December 11, 2005

ジェイコム その2

みずほ曰く「入力後、入力ミスに気がついたが、東京証券取引所のシステムが入力後の数値を変更できないという”不具合”があったために修正できなかった。回避できなかった。」

東証曰く「開発元の富士通と協議の上、対策を講じる」


入力後の数値を変えられるとしたら、それはそれで問題なんじゃないのかなぁ。それって、業界筋の言葉を使えば、不具合じゃなくユーザー要件定義を反映した仕様だったんじゃないの?
ってか、本当にその理由ならすぐにそう言えばいいじゃないか。こんな何日もたってからじゃなく。数日の間に必死で言い逃れを探したんだろうな、きっと。
人的ミス(操作ミス、指示ミス、連絡ミス、確認ミス)をコンピューターのせいにできれば楽だもんな。だって、コンピューターは文句言わないもん。で、さらに開発元(富士通)に責任転嫁できちゃうから、こんなに都合の良い言い訳はない。
そうですとも、人間様は悪くないんです。コンピューターやソフトが悪いんですよね、世の中。

建築物の構造計算の問題、この誤発注の問題、なすり合い体質が同じに見えるのは気のせいか?

Friday, December 09, 2005

ジェイコム

ってどんな会社なんだろうと思って調べてみた。
http://biz.yahoo.co.jp/ipo/html/d2462.html
光通信と似たような事業だ。光通信が破綻したときに「ピカチューショック」などと揶揄されたのに、このような事業に投資するベンチャーキャピタルやファンドが後を絶たないことの方が不可解。
結局、事業内容や理念ではなく、株価が高けりゃ良い会社ってことなんだな、市場の判断は。

さて、そんな当たり前のことはおいておいて....


今回の誤発注、別に珍しいことではなく、オンラインでの受発注になってから頻発している。最近の誤発注で話題になったものといえば、2002年のUBSによる電通株の誤発注だ。電通の株価は公開時60万円程度の読みだったのに、誤発注のせいで40万円程度であったと記憶している。その補填として、UBSが電通と共同通信社に「それなりの額」を支払った事実は公然の秘密となった。

なぜ誤発注がおきるのか。答えは簡単。コンピューターを使うことが、格下の仕事とみなされるから。
どういうことか。

例えば、書面の取り交わしであれば、責任者のサイン、捺印と仰々しい手順の後、相手方の責任者と握手を交わすというなんとも儀式めいた晴れ舞台となる。
ところがコンピューターでの入力となると(たとえそれが今回のように初値での注文であっても)、「コンピューターで打ち込むんだろ。そんな仕事は外注かおねーちゃんにやらせとけよ。」となるものだ。残念ながら、世の中そういうものなのだ。
やっていること(初取引に初値をつける)ではなく、手段(コンピューターでの入力)で仕事と責任の重さを量っていることが原因だ。

Sunday, December 04, 2005

生オケ

夜中にテレビで「宇宙戦艦ヤマト」をやっているのでダラダラとみている。
古代君とか森雪とかなつかしいなぁ。

で、ふと気がついた。映画で使われている曲が全て生音でオーケストラでの演奏のようだ。この映画は僕が小学校の低学年の頃の公開だったと思う。そのころのテレビ場組を思い出すと、オーケストラの姿を目にすることが多かった。特に歌番組では丁寧に指揮者までついていたものだ。全員集合しかり、夜のヒットスタジオしかり、家族対抗歌合戦とかとか....。

小学校の高学年から中学生になるころ、「シンセ」の音一色になった。まだまだ機材が高価だったせいか、YMOだとかハワード・ジョーンズとかによる専門的な使われ方が多かった。僕が高校生になる頃は機材もコモディティに近くなってきて、あらゆるバンドでシンセを見かけるようになった。MIDIの登場も大きいんだろうな。当時の曲を聴くと、DX-7やJUPITER、CZシリーズのプリセット音をそのまま使っているものが多い。
何段にも重ねたキーボードセットに見覚えがあるでしょう。

深夜にヤマトを見ながら、そんなことを思い出した。

Friday, December 02, 2005

やっぱり広告なのか?

TBSとフジが電通株追加取得
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/biz/416925

金余りのネット系企業からの業務提携を迫られた2社が手を結びたい相手は広告屋なのか。
結局、ギョーカイの方が居心地がいいんだね。


マイクロソフト、「Windows Live Mail」のベータ版を公開
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20091982,00.htm?tag=nl

マイクロソフトはOSやアプリケーションをパッケージ販売からサービス提供に切り替えていくわけだが(LiveMailはその最初のリリース)、その原資は
”GoogleやYahooといった大手ウェブ企業に対抗することを強く意識するMicrosoftは、こういったサービスの費用を広告収入でまかなおうとしている。”
とのこと。MSは広告屋になりたいのか?当然、広告代理店も今以上にネットでの広告枠買い付けに躍起になっていくはず。


やっぱり、ギョーカイだよねギョーカイ。

Thursday, November 24, 2005

大停電の夜にという邦画

話題になっていますね。クリスマス・イブに東京の街から光が消えるってのがうたい文句なのですが、この題名を聞いて、小説停電の夜にのパクリじゃねーの?と思ったのは僕だけでしょうか。

世界の中心で愛を叫ぶ(セカチュー)が、類似の題名の小説「世界の中心で愛を叫んだ者」(ハーラン・エリソン著)を参考にしたのかどうかはわからないけれど明らかに似ている。ちなみにこの小説、エヴァンゲリオンでも「世界の中心でアイを叫んだもの」としてタイトルに使われてます。

参考にした、インスパイアされた等々、なんとも便利な世の中になったものだ。物事が簡単に参考にされて増幅していく。

Thursday, October 27, 2005

能あるんだから爪は隠してよ

--「どうして株を買っちゃいけないのか」

それを言っちゃおしまいだよ。三木谷さん。ライブドアと格の違いを見せ付けての決着に落とせなかったら、たとえTBSと手を組んだとしても意味無いのに。

2002年の1月から5月、僕はMBAでのインターンというかバイトで楽天の社長室にいた。モールでの売り上げが安定成長に移行したと見込み、中期的事業拡大を検討する最中だったので、それは楽しい日々だった。
金融業への進出、ネット証券の買収、広告代理店の買収、今回のメディア強化は全て当時から検討されていたので、それらが着々と実行されている姿は「実行力」として僕の目に映った。

けど、ここにきて三木谷さん、妙に前のめりというか、「国立大学体育会系、銀行出身の若手社会人」といった言動が目立つ。なにをそんなにあせっているのか。
妙に紳士ぶった態度や、経営手腕をひけらかす態度も気になる。爪は隠そうよ。俺自慢はかっこ悪いよ、サル山の大将みたいでさ。

三木谷さんが奥様が経営する広尾のレストラン「HARU」に僕と一橋MBAの学長を招待してくれたことがある。「星君のポジションを確保した。ぜひ卒業後は楽天に迎えたい」との申し出があった。それをあっさりと断った僕は、学長やら他の教授陣からコッテリと絞られた。
その判断を「間違った」と思ったことは何度かあったが、今回の楽天の動きを見る限りは.....

何事も登るには時間と体力と忍耐が必要だけど、落ち始めたら早い。で、一度落ちたらなかなかもとの高さまでは登れないよ。
どうなるかな、楽天。すこし不安。楽天の将来が不安というだけでなく、ここで楽天が失速したらネット企業=ソフトバンクやライブドア、つまり「成功してるネット系企業の起業家ってホリエモンや孫さん」だねっていう論調になるのが不安。

Friday, September 30, 2005

ガソリン差し上げます 三菱US

Buy a 2005 Mitsubishi, get free gas for a year
http://www.azcentral.com/business/articles/0922freegas22-ON.html 
 
2005年モデルの購入者に、ガソリンのプリペイドカードを購入車種のグレードにあわせて、1500ドルから2500ドル分をプレゼントするらしい。
1500ドルから2500であれば、購入者にとっては何らかのオプションをつけてもらったり、メンテナンスサービスやもっと直接的に値引きの方が得かもしれない。けれど、昨今のガソリン代上昇を考えると、消費者心理をうまくついた販促活動に思える。
今なら、「カーナビやサンルーフをつけてもらえるより、ガス代のほうがお得」と感じるに違いない。

日本の三菱も、こんなようなあっと驚く販促ができないものか。これ以上落とすシェアはないし、トヨタが高級車市場にシフト、日産と本田は次世代開発に重きを置き始めたので、チャンスはあると思うんだよね。
「車なんて動けばいいのよ」と思っている顧客層を狙えるんじゃないか?
例えば、地方で一家に車が一人一台あるような地域で、「2台買えば2台目は半額」、「複数台買ってくれたら、車検料金は一台分でOK」とかとか。しかもそういう地域は往々にして走りやが多い。ランエボも売れるぞ、きっと。

都心に住む30代の夫婦だの、走りにこだわる若者だの、先進的な感性のトレンドセッターだの、売りたい層や思われたいイメージで売るんじゃなく、売れる層に持たれているイメージで売ればいいんじゃないか?

日本でもUS三菱のような奇抜な販促がでてこないかな。
といいつつ、僕は買わないけどな、三菱車、絶対。

Thursday, September 29, 2005

野中ともよ エボリューションプロジェクト

9/29日経新聞より

「三洋電機、来年1月末までに1万人削減・経営再建策発表」

三洋電機が、エボリューションプロジェクトと名づけた今後3年間の経営再建策を発表した。「改革」がはやっているからエボリューションですか....。
 
なんとも勇ましい名前のプロジェクトだが、中身は
・多角事業の見直し
・不採算事業からの撤退
・人員削減

と、なんとも教科書的。裏に投資会社とコンサルティング会社と事業再生ファンドで構成されたチームがいて、そのチームから提出された提案書そのままだろうと容易に想像できる。

記事によると、
「エボリューションプロジェクト」の柱の1つ、人員削減は来年1月末までに海外を含む全社員の1割、1万人弱を減らす。内訳は国内と海外が各5000人の見込みで、7月に発表した3年間の削減目標の3分の2を前倒しで実施する。野中会長は「創業記念日の(来年)2月1日の前に改革をスピードアップしたい」と語った。
もっとも慎重におこなうべき人員削減を、創業記念日の前までになどという理由で前倒ししてしまうあたりに、野中ともよの経営センスのなさを感じる。

さらに、今回の三洋電機の発表を良く見ると、9/22にSONYが発表した2005年度経営方針(http: //www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200509/05-050/)との類似性が散見される。SONYは構造改革と銘打っている。
・意思決定権限をエレクトロニクスCEOに集中する体制
・2007年度末までに2,000億円のコスト削減
・不採算事業・非戦略事業の収束、モデル数の削減、製造拠点の統廃合
・世界で1万人のグループ人員を削減
いくら同業とはいえ、ここまで同じ打ち手が通用するのか。会社が違えば、目指す方向は同じでも打ち手は異なるはず。

三洋電機がSONYの真似をしたはずはないが、今回のSONYにしても、三洋にしても、経営学の教科書の3ページ目には書いてあるようなことをわざわざ発表しないで欲しい。ったく、MBA社員が多い会社や、MBAかぶれのコンサル会社をバックにつけた時の典型例だな。

数年前まで、僕もそれで美味しい商売をやっていたので、人のことは言えないんだけどね。

せっかくCEOなんだから、がんばれ!野中ともよ。最近、ウスいぞ、あんた。このままじゃ、iモードで有名になったと勘違いした松永真理と一緒だぞ。

Monday, August 29, 2005

中途半端に手馴れた女

今朝も田園都市線は混んでいた。しかもなぜか朝の通勤時間中に中国人と思われる団体が乗り込んでいて、奥に詰められない。ったく。

僕の前に立っている女性は電車が揺れたり、周りの人が動くたびに「っもぅ、ったく、痛い」とブツブツと繰り返している。いや、あの、あなただけじゃないから、窮屈なの。みんな我慢してるんだから。
しかもあんた、必要以上に僕によりかかるなよ。吊革ぐらいつかまってくれ。

何を思ったか、その女が急に大声で叫んだ。「触らないでください」、「痴漢です、さっきからずっと触ってるんです」.....って、おい、僕か?

その女はいきなりガッと前に立っている男をつかんだ。はぁ、僕じゃない。ん?前に背中を向けて立っている人が痴漢?しかもその男性、両手で吊革持ってるじゃん。

さすがに男性も「言いがかりはやめてください。僕は両手で吊革つかんでいるじゃないですか。」それには周囲の乗客も同意。そもそもあなた、荷物前に抱えて持ってるじゃん。荷物を目に抱えて持っている女性に、背中を向けて立って両手で吊革を持っている男性が痴漢行為?

いきなりその女、周りの乗客に向かって「一緒に次で降りて、証人になってもらえませんか」と言い放ち、手帳を取り出して、「今って何時何分ですよね、ドアの番号は5Bだから5両目で...」と声に出しながらメモを取り始めた。しかも「警察に通報しますから。訴えますのでそのつもりで。会社とご家族にも言います」
さすがに男性も「降りて話しましょう。いいがかりにも程がある。」
駅で降りて、駅員を見るなりすごい剣幕でヒステリックにまくしたてる女。しかも、ここまで読んだ皆さんの予想とおり、ブスである。スタイルもよくない。いかにも、「いろんな人と知り合いになりたいな、メッセージや書き込み、待ってます!」とか書いてmixiやってるタイプの女だ。


おそらく、法学部出身か、ご自身や近しい方が痴漢被害にあったことがある、等の何らかの経験者なのだろうが、明らかに言いがかりだと思うぞ。
見かねた他の乗客が何人か、男性の弁護にまわっていたほどだからな。

ひょっとしたら、背中を向けながら、体の前に荷物を抱えた女性に痴漢行為を働く「すんごい技」を持った男性だったのかもしれないから、痴漢ではないと100%言い切れない。しかし、不愉快だ。自分の一方的な思い込みで突っ走る人間は見ていて不愉快だ。

そういえばあんた、やたらと僕の側によりかかってきていたけど、書類が曲がるじゃないか、本の角も曲がるじゃないか、iPodとPSPが壊れるじゃないか。
僕が「次の駅で降りてください。器物破損で訴えます」って言ったらどうするんだ?


ったく、ここ数年、電車が非常に混雑するようになって、車内の雰囲気が殺伐としている。田園都市線、好きな路線なのにな...

Monday, August 22, 2005

野中ともよ SANYO 「Think GAIA」

日経ビジネスの記事がダイジェスト版で届くメルマガで紹介された「アップルにあって、三洋電機に無いもの」。
なかなか面白かった。

アップルと三洋を比べること自体に無理を感じるのだが、その記事で紹介されていた三洋の中期ビジョン「Think GAIA」なるもの。
野中ともよ氏が会長兼CEOに就任して策定した、今後の経営ビジョンだそうだ。
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0507news-j/0705-1.html

なんだかなぁ。
独自技術コンピタンス、ソリューション、グローバル化が進む世界経済市場、コーポレートDNA、ブランドアイデンティティー、ガバナンス、クロスファンクション...。何のことかわからない。誰か教えて。
さぞ社員もあきれていることだろう。さらに「事業ポートフォリオの進化」と題して

I .「共生・生態系 ソリューション」
II .「循環型 環境ソリューション」
III .「グローバルエナジー ソリューション」
IV .「新世代コミュータ ソリューション」
V .「ファミリーリレーションシップ ソリューション」
VI .「LOHASライフスタイル ソリューション」

はぁ。
頭の良い人が考えることはわからないぜ。

Thursday, August 04, 2005

またかよ、世界陸上

あいかわらずなんだよなぁ。このマンネリ感。
メインキャスター、織田裕二と中井美穂。


織田「今夜もあなたを眠らせません」
大きなお世話だな。こっちはこっちの都合で寝るよ。今夜「も」ってなんだよ。毎日眠ってるよ。

中井「胸に秘めた選手の思い、伝えます」
いや、あのさ、伝えにくかったり、人に言うことじゃないから秘めてるんだからさ、それをわざわざ伝えるなんて....
どうせ「天国の○○に」、「子供のころからの夢」、「北京五輪が見えた」程度のことしか言わないんでしょ。


頼むから、「暑い夏を吹き飛ばす活躍」とか「日本の底力」とか、「感動をありがとう」とか言わないでくれ。
戦後の復興期じゃないんだからさ。
たのむよ、まじで。

Friday, July 29, 2005

ザ・ドキュメント「通勤途中」

あちぃなぁ。そういえば、子供のころ、「暑いって言うから暑いの」なんて叱られたけど、あれはナンセンスだな、今考えると。暑いから暑いって言うんだよ。
なんて屁理屈を考えながらホームで電車を待つ。

いかにも頭悪そうな、今風の大学1年生と思われる女性がなにやらバッグの中をゴソゴソと探している。
「どうせ化粧道具か携帯でも探しているんだろうな、夏休みに朝からおでかけかい、普段より早起きだろ」と毒づいていると、バッグから出てきたのはペットボトルのポンジュース。しかも凍らせてあるようで実に美味しそう。
あんた、いい娘さんだよ。
実家が愛媛なんだね、きっと。お母さんが故郷の味だからって、お米や夏物の服と一緒に送ってくれたんだね、みかん箱で(得意の勝手にプロファイル)。
もしここでカルピスソーダでも飲まれた日にゃ、「おいおい、あんた、そのまんまだよ」と突っ込んでいただろうな。

スルスルとホームに進入してきた地下鉄に乗り込む。いつも通り混んでいる。さすが、日本一の乗車率といわれる田園都市線「池尻大橋-渋谷」間。
いやな予感はあたる。
「おい、離れろよ」。若い兄ちゃんが、僕と同世代と思われるクールビズの兄ちゃんに食ってかかった。
混んでるのはお互いさまだし、キレてんじゃないよ若造。
「なにやってんだよ」
「離れろよ」
ま、落ち着けって。
「ドサクサに何やってんだよ」
ん?
「どこ触ってんだよ」
んん?
「この変態野郎。家族は泣いてんぞ」
いや、若造、道理を説いてもだな...しかし、マジで?
「謝って済むことじゃねーよ。警察行くか?」
「謝るってことは、みとめるんだな」
「渋谷で降りろ」

電車は渋谷のホームに。車内は気まずい。実に気まずい。
この二人、この後どうなるんだろ。事務所につれていかれて、動機とか問い詰められちゃうのかな。
「かわいかったから、つい」とか。

改札を出て階段を上がっていると、adidasの広告ポスター。レアルのメンバーを使って「impossible is nothing」っていうコピー。
nothing is impossible(やってやれないことはない)じゃなく、impossible is nothing(不可能なんてありえな〜い)か。
そういえば、ヒューレット・パッカードがeverything is possibleってコピーを使ってたな。
流行ってんのか?これ系のコピー。


そんな、7月の終わり。

Sunday, July 03, 2005

茶道の読み方は?

テレビ番組のスマステを見ているんだが、チャップリンが来日したときのことを紹介している。

ナレーター曰く、「エビの天ぷらを気に入り、36尾ものエビの天ぷらを食した。茅葺きの農家、銭湯、相撲部屋、好奇心の赴くままにいろいろな場所を訪れた。ちゃどうにも興味を持ち...」....

ん?ちゃどう?映像には茶室と茶道ってキャプションが出てるぞ。ちゃどう?

原稿の読み合わせぐらい、事前にしておけよ。恥ずかしい。


と思って辞書を引いてみた。ネットで、大辞林と大辞泉。なんと、「ちゃどう」が正しいらしい。まじで?僕はずっと「さどう」だと思ってた。僕が間違っていたのか?それとも表記が最近かわったのか?

誰か教えて。眠れない。

Friday, July 01, 2005

言っちゃった....

田村で金、谷で金、ママになって金

Wednesday, June 22, 2005

堀江にはビタイチ払いたくない

このブログの、October 22, 2001のエントリで書いた「ブロバン社会」を読み直した。読み直しておきたいニュースを目にしたので。


僕が当時夢見た、願っていたことがどうやら叶いそうだ。電話線や電力線を使った高速公衆無線LAN。けれど、両手をあげて喜べない。運営母体がライブドアなんだよね。
http://wifi.livedoor.com/
きらいな会社が僕が求めていたサービスを始める。なんだかとても微妙なかんじ。
便利だからきっと利用すると思う。けど、きらいな会社に毎月500円程度を払う。なんだかイヤだ。

フジテレビとのゴタゴタを見ていたときから、ライブドアは「とりあえず一回のつもりで口説いた女の部屋にいきなり親がやってきて、あせって本気でつきあってますと言ってしまったアホ」と思っているので....。

他の事業体、同じサービスを始めてくれ。頼む。国が始めてもいい。電波事業で叩かれている総務省、出番だ。どこへいった?e-Japan。

頼むよ、まじで。

Monday, June 06, 2005

日経雑誌の口癖「・・・、である」

「ところが、である。」
「しかし、である。」
「そこで、である。」....。

日経新聞社が刊行する雑誌でよく見かけるようになった言い回しだ。

これらは段落の冒頭に突然あらわれる。最近の例だと、「それにしても、である」なんて新型が日経ビジネスでのコラムに登場している。メルマガにも転用されているので、引用して実際の使われ方を見てもらおう。

---引用開始------------------------------------
債券先物市場の参加者はほとんど機関投資家。すると
「週の初めに今週は買いかどうかを会社の会議で決める。
ただし、その方針決定後にすぐに買って値下がりでもし
ようものなら『軽率だ』となる」。
「だからじっくり待つのだが、結局買えなくて木曜日か
金曜日の後場に集中してしまう。でも、それなら、たとえ
相場が下がっても『慎重に状況を見て判断した結果』とい
うことになるから責任を問われない…」

え? と思うような思惑の結果が、この珍現象だというの
である。

それにしても、である。これが分かっていれば勝つこと、
いとたやすいではないか。

ここで改めて債券先物の基本から説明すると…債券先物取引
とは、将来の一定期日に、現時点で取り決めた価格で取引す
ることを約束する契約のことである。
---引用終了------------------------------------

こんな使われ方をしている。論点や論調がかわることや、読み手の注意を喚起する書き方だと理解できる。読み手はたしかに「ハッ」とするので、功を奏しているといえる。
しかし、である。このような直接的なキャッチーな手法に頼ることなく、明確な段落構成、鮮やかな起承転結で読み手を引き込み、かつ端的にメッセージを伝えるのが文屋の腕の見せ所ではなかったか。

どうも、セリフをまるごとテロップにするテレビのバラエティ番組のように見えて、好きになれない。週刊ポストや週刊現代ならまだしも、日経のビジネス系雑誌でこれってどうよ。
日経本誌が渡辺淳一氏の「愛の流刑地」とか連載しちゃうぐらいだからなぁ、なにか違うぞ、日経。

ところが、である。書き手にだけ一方的に責任があるかのようにとらえるのはいかがなものか。読み手の読解力が低下したり、流し読みで読んだつもりになってはいないだろうか。記者側の「巧みな文章を書いても読者に伝わらない、ならばわかりやすく目印をつけてあげよう」との試みであれば、我々読者にも非がある。「伝える喜び、伝わる喜び」、コミュニケーションにはこれが必要だ。

Sunday, May 15, 2005

言葉の本来の意味にはこだわりたい

言葉が本来の意味とは違って使われることは当然だから、それをとやかくいうつもりもない。変な日本語をあげつらうつもりも、今時の若いモンはなんて言う気も毛頭無い。
言葉は正しい意味で使おうと自壊の意味を込めて、最近どうも見過ごせない誤用を、いくつか。

・個人情報保護法
ある自治体の小学校が、個人情報保護法の施行後、連絡網と名札を廃止したらしい。なるほど、個人が特定できる情報は個人情報だ。けどな、どあほ!
個人情報保護法は、個人情報の取り扱い方を規定したガイドラインだ。名称とは異なり法律ではないから罰則もない。あくまでガイドライン。個人情報を「扱うな」ではなく、個人情報は「こう使え」と書いてある。
しかもこの自治体、連絡網の代替手段の第一候補が、名字や名前以外のIDで作成したメールアドレスでのMLで代用する、だそうだ。なんだかなぁ。

・旨み
旨みとはもともとグルタミン酸系の恩恵を表す表現ではなかったか。最近では「おいしい」ことが「旨みがある」と使われているようだ。
出汁の旨みが効いています、これは良さそう。火を通すとエビの旨みが引き出されますね、これも良さそう。美味しいお酒がお料理の旨みを引き立てています、ん?。チョコレートのあまぁい旨みが口いっぱいにひろがっています、ハァ...。
おいしいものを食べると、「うわぁ、うまぁい」と連呼する女性が増えていることも気になる。品がない。

・萌え、フェチ
「萌え」。すっかり定着したようだ「萌え市場規模の試算」なんてのもあるらしい。
これは山田五郎氏の弁だが、「『萌え』ってのは『好き』の総称になった。最近までは『フェチ』だったんですがね」。山田氏は続ける。「物に対して性欲を抱くのがフェティシズムであって、鎖骨フェチ、足首フェチ、太ももフェチは正常な性欲だ」。なるほど。
「萌え」をイマイチ理解できない御仁、フェチや好きと言い換えてみてはどうだろうか(勧める筋も義理もないが)。

・セレブ
celebrity。名士、著名、名声の意味である。芸能人や俳優、モデルを差す言葉として使われたせいか、高級な物、高価な物を持つ人のライフスタイル等を総称するような使われ方が目立つ。
先日、セレブ養成講座なるものに通う女性が番組で特集されていた。曰く、セレブな歩き方講座、セレブなお茶の飲み方...。なんと月に給料の半分をセレブ講座につぎこんでいるとのこと。だいたい、毎月給料もらってる時点でセレブじゃないよ。
女性誌の見出し、セレブ系ジーンズ。セレブ系ってなんだよ。
ゴージャス、ハイソなんて言葉もあったな。

言葉は正しく使いたいものだ。

Monday, May 09, 2005

最近の中高生

告白はメールらしい。

Sunday, May 08, 2005

プチ格言

ふと立ち読みした大人向け絵本(CDぐらいの大きさのってよくあるじゃない)から、記憶に残った言い回しを。

・天才より白菜さ。重ねた枚数と重みが違うよ。
・注文する天丼は並でも、忍耐強さは並じゃないよ。
・未練とご飯は残さずに。

あいだみつをほど田舎臭くなく、銀色夏生ほど狙いすぎてなく、いーかんじでした。

Tuesday, April 12, 2005

ハラ落ちする言葉ってのはあるんだな

日曜日の夜、あるテレビ番組で美輪明宏さんの番組をやっていた。公演中の芝居の稽古場面やら、新人・後輩の役者の指導の場面を通じて、いかに美輪さんが美意識と表現されるほどのこだわりと完璧性を実現していくかに焦点を当てた番組だった。
けれども、僕は、インタビュアーと交わされる一問一答に冒頭から引きこまれた.....

 
 
・文明と文化
ニッポン放送とライブドア問題についての質問への答え。ライブドア社の堀江社長は文明と文化の違いがわかっていないと。インターネットやら、メディアやら、そんなものは文明の利器であって、文明を押し付けることが人の道ではない。文化、つまり礼儀、礼節、TPO、ふさわしい人と成り、こういったものが何一つ身に付かずに大人になって、お金を手にしてしまった人の象徴に見える。
深い。実に深い。

・仕事に甘えた人間関係を持ち込むな
これは一問一答ではなく、美輪さんが座長を務める芝居での五箇条の一つとして紹介された。氏曰く、仕事場は割り切った真剣勝負の場所。馴れ合いにつながる甘ったれた人間関係は持ち込むなと。
知り合いを紹介して採用する企業があるが、往々にしてうまくいっていないことにあてはまる。利害関係と契約でしか成り立たない場に、感情を持ち込むなということ。

・弱いものいじめ
人を殴ったことはありますかとの問いへの受け答え。「灰皿で殴りつけたことがある。自分の肩書きや名前に頼って弱いものいじめをするやつは許せない」と。
言えない。僕はまだまだこの境地にはいたっていない。


なんとも道徳観にあふれる言葉だと思ったのだ。別に初めて聞くような新しいこととか、斬新なことではないけれど、人の道と生き方を淡々と端的に説く伝える語り口と言葉に納得した。日曜日の夜という時間帯も手伝って、こういうしみじみとした番組が腹に沁みた。
まっとうに、潔く生きたいものだと、そう思ったんだ。

Wednesday, April 06, 2005

みんな思っているはず

いいのか満里奈、それで

Thursday, March 24, 2005

Wednesday, March 23, 2005

日本人には民謡と歌謡曲ってか

日本版HipHopとか日本版ラップ音楽が流行っている。もともとのヒップホップやラップ、つまり「きわどくどぎつい単語やフレーズを無意味な高速ビートでまくしたてる」音楽はきらいだったのだが、日本版と称されるジャンルは、悪くないなと思うようになった.....

RIP SLYMEの「黄昏サラウンド」、ECOタイヤのCMでおなじみDefTechの「MyWay」。この二曲は僕のiPodではヘビーローテーションだ。
黄昏サラウンドは音楽だけでなくプロモビデオも好きだ。ロングカットを多用した連続感のある映像。DefTechは音楽も、使われているCMの映像が良い。あの風景は、コペンハーゲン空港に着陸する機内から見たことがある。世界の中で最も好きな風景のひとつ。

この二つのユニット、音楽も声もいい。実に心地よい。邪魔にならないし、何度でも聞ける。どうしてだろう。

使っている楽器や機材の音にだまされることなく、音階だけに意識を集中させるとその理由がわかる気がする。ほんの少しこぶしを回し気味に、「ん、にゃぁ」とか「ん、ちゃぁ」ってかんじの音でメロディを頭の中で再生するとわかりやすい。

しばしお試しください......

どうでしょう。メロディはあたかもお祭りで流れているお囃子のような、盆踊りや祝い事で流れる民謡のような、あるいは昭和歌謡曲のような、そんなメロディだとお気づきでは?

「メロディアスなトラックにラップ」というスタイルのRIP SLYME、「JAWAIIAN REGGEA"(ジャワイアン・レゲエ)を中心にHip Hop, ロックからハワイアンまでのジャンルを横断」のDefTech。この音楽評には納得感がある。

Tuesday, March 22, 2005

続いてますなぁ、JAL

羽田で無許可離陸滑走
韓国でも滑走路侵入
国内線 非常扉のモード切り替え忘れ
福島でシリモチ事故

Friday, March 18, 2005

堀江氏

一過性のワイドショーで終わるかと思っていたライブドア社とニッポン放送、フジ・サンケイグループの一連の騒動がもうしばらく続きそうな気配。
こうなると、考えを文字に残しておくことが意味を持つので、あえて書いておく。
結論を言えば、僕はアンチ・ライブドアである。


時間外取引、TOB、MBO、LBO、今回登場した経営手法や金融手段はどれも正しい。純粋に会社を経営する視点で見れば、堀江氏は経営者として当たり前のことをやっている。背後の村上氏も証券会社も、彼らの立場では当然のことをやっている。
当然のこととは何か。利益、すなわちお金だ。

村上ファンド、リーマンの本業は証券業務だ。村上ファンドはコーポレートガバナンスの確立を社業として謳っているが、目的は株価向上によるサヤ抜きだ。ライブドア社もIT企業と言われるが、収益構造の大半は金融業務が占め、webでのサービス提供やソフトウェア販売は枝葉のようだ。
金融業の目的は資金を調達して運用して利益を得ることだから、当たり前のことを当たり前のようにやっているだけだ。手法にもいまのところ違法性はなさそうだ。グレイな部分は多々あるけれども。

要はやり方が間違っているのだ。一体なんのために今回の騒動を起こしているのかが不明なのだ。「ライブドアはIT企業です。ネットとメディアの融合で企業価値を高めます」なんていわずに、「ライブドアは金融業です。利益追求のためにカネヅルになる企業を買収します」といえばよいのだ。自社の利益を拡大することは社長の責務だ。間違っていない。
なのに、シナジーだの、コーポレートガバナンスの健全化だの、大義名分をかざすからおかしくなる。

さて、堀江さんはよく「旧体制を壊す」というけれど、それって本当に必要なことなのだろうか。この言葉に団塊の世代が反応し「よく言ってくれた。応援するぞ」と声高に叫んでいるけれど、これはミドルのぼやきでしかない。高給取りのマスコミに対しての憧れと妬みの裏返しだ。
誰かが被害をこうむっているのなら、旧体制を壊してくれ。フランス革命のように。自分の利益拡大のための破壊は、競争でしかないのだよ。

少し前、ライブドア社内に足を運ぶ機会があった。休日だった。
社内を見回すと、トイレが汚れている。読み終わった雑誌がトイレ内に放置されている。会議室のホワイトボードに板書が残っている。余った会議用資料が机の上に残っている。
これらの現象は、社員の「自分の机周りはきれいにするが、共用スペースには気を配らない」、「他者の目に触れてよいものと良くないものの意識が無い」、ことのあらわれだ。それはそのまま会社の意識につながっていく。
こういう会社は決まって自社の都合しか考えない。これは、過去数十社におよぶ企業とつきあい、外部社員でありながらその会社の社員かのように働いてきた経験に基づく経験則だ。

金儲けに成功する経営者や企業が、尊敬される経営者や会社とは限らない。どちらが良いかは人の価値観や考え方によるが、人間としてどちらを好むかは明らかだ。
大人になりたまえ、堀江君。そこが君と孫さん、三木谷さんとの違いだ。いつまでガキ大将でいるんだい?

Thursday, March 10, 2005

逆にな、

物事を逆に、反対の視点で考えると、思いもよらなかった発見とかアイデアが浮かんでくるのは周知の事実。最近流行の思考方法を鍛える本にも当たり前のように紹介されている。
逆に考えるということに僕が感心したのは、あるクイズ番組のオープニングトークだった.....


 
 「世界丸ごとハウマッチ」。僕が中学生のころに番組だ。世界中の品物やサービスを、現地通貨の金額で回答していく。ぴったりと合えばホールインワン賞、近ければニアピン賞ってなかんじの番組だ。ゲスト回答者に当時の土井たか子書記長が出演したときに、ホールインワン賞を取ったのだが、それは明らかにヤラセだろう。

それはさておき、この番組のオープニングトークで、逆の視点での小噺が披露されていた。印象に残っているのは3つ。
1つ目は有名なネタで、欧米のビジネスマンが南国に旅行に行って、現地の人に「早く成功してリタイアして、こんな風に毎日海を見て暮らしたい」とつぶやいたところ、現地の人が、「俺は毎日やってるぜ」と答えたっていうもの。
2つ目は、モスクワの油田調査員がシベリア奥地に探索に出かけたところ、氷原の中でに集落を見つけた。数戸の集落ではあるが、何かしらの手立てで生計を立てている。その調査員が「僕はここから4000キロ離れたモスクワから来た。君たちは一体ここで何をしているんだ?」と聞くと、返ってきた返事が「4000キロ?そんな田舎からよく来たなぁ」。
3つ目もロシアネタ。旧ソビエトの高官が西側諸国を視察し、ある国のスーパーに入った。棚一杯にならべられた品物を見て、「西側の国は、食べ物すら買えない人が多いのか、こんなに余ってしまって。我が祖国では品切れが当たり前だ。」

このトーク、司会が大橋巨泉で無ければもっとよかったのに.....

Sunday, February 20, 2005

勘違いしてないか?

ヒルズのライブラリで赤本広げる受験生

Friday, February 18, 2005

僕ならどうするだろう

寝屋川でおきた小学校教諭刺殺事件。いままでも学校における犯罪や凶暴な事件がなかったわけではないけど、各地の小学校がこぞって対応策を考え始めている。
集団登校の徹底、警備員の設置、学校周辺を犬の散歩コースにする、児童にGPS発信機を持たせる....。
どれも打ち手としては首を傾げてしまうが、現場の教育関係者にとっては大変な問題のはず。僕だったらどうするだろう.....

 
 
事件がおきたからその事件がもう一度おきたときにどう対応するか、この考え方によれば、警備の強化、進入感知センサーの設置、等がすぐに思いつく。警備会社、あるいはSECOMに代表されるセキュリティ会社はこぞって営業に力を入れると想像できる。
ただ、このアプローチは小手先の打ち手にしかつながらないと思う。

なぜ今回のような事件がおきたのか。その原因を考えると、自ずと解決策が見えるんじゃないかと思う。
部外者が進入したから。なんで進入できたのか。校門があいていた、卒業生とのことで心理的に安心感があった。これが原因なら、部外者の侵入を拒絶することが解決策になる。けれど、これでは、去年に起きたネバちゃんによる事件には対処できない。校内にいる関係者、しかも児童が児童をカッターで刺殺した事件、この原因を考えてみる。
殺意をもった児童が校内にいる。なぜ校内にいたのか。当然、児童だから。なぜ殺意を持ったのか。ネットの書き込みで気分を害した。なぜそんなことで気分を害すのか。性格や育った環境では。似た性格や環境の児童はみなそうなのか。.....。

うーん、行き詰る。なにも見えてこない。

僕が寝屋川の校長先生だったらどうするだろう。

Wednesday, February 16, 2005

メールとデバイス

どうも最近、PCの送られるメールが、メルマガとスパムだけになったなぁ....

 
と感じている人は、実は多いのではないかと思う。僕の例で言えば、ちょっとした用事のメールや挨拶代わりのメールは携帯のメールでのやりとりがほとんどだ。パソコンでのメールは、長い文章が必要な場合や、添付書類のやりとりに限られてきている。
メルマガもいくつか購読しているけど、メルマガの多くは、同じ内容のwebサイトがある。日経やITMedia、キーマンズネット、wired、CNETあたりはその最たる例だ。しかも、メルマガの内容も、ぐぐってみればすぐに検索できるものが多い。
こうしてどんどんパソコンのメールは読まれないメルマガとスパムの溜まり場となる。

携帯のメールですべてが事足りるようになるとは思わないけれど、文字だけでのコミュニケーションは急速にとって変わられているのは確かだ。
どのメールはどのデバイス、とコンテンツとデバイスが一対一の関係になると、カバンの中がガジェットで溢れるので困る。ちょっとしたコミュニケーション用に携帯、スケジュール管理用にPDA、書類を作ったりすつ用途にPCがカバンの中に溢れたら、いくら軽量化されてもうんざりする。デバイスの使い分けは当然だと思っている。
実際のところ、僕にとってはどっちが好ましいのか。複数のコンテンツを複数のデバイスで、なのか、複数のコンテンツを一つのデバイスで、なのか。

こんなことを考えていると、ずっと前マルチメディアって言葉が流行したころ、マルチメディアは「一つのデバイスでいろんなメディアが扱えるようになること」ではなく、「メディアが増えること」だと考えていたころの自分を思い出した。

Tuesday, February 15, 2005

衝動買い

ルービック・キューブ

Sunday, February 13, 2005

ひょっとして、

チョコレートという呼び方は無くなるのか....
猫も杓子もショコラ....

Wednesday, February 09, 2005

今日は青で

熱狂的なサッカーファンではない。中学のころにサッカー部だったし、テレビで中継を見ることもある。プーマ、パトリック、アディダスと聞けば、ストリートファッションではなくスパイクを思い浮かべる。その程度の思い入れはあるけれど、どこかのチームのサポーターになったり、観戦にでかけたりするほどのファンではない。
けど、今日は.....

 
 
今日のワールドカップ予選は、相手が北朝鮮だから、国交上のトラブルがあるから、拉致被害者家族の目にはどう映るのか、どうしてもそんな政治的な要素が絡んでしまうので注目度も高くなっている。

注目度が高いことによるミーハー的にではなく、政治問題としてとらえるでもなく、ただ、今日の試合は応援しなきゃいけない気がしている。サッカーファンとして。今日のサッカーは勝たなきゃいけない気がする。
なんでなのかはわからないけど。

今日は青いものを身につけよう。

Tuesday, February 08, 2005

サラリーマン川柳

第一生命恒例の企画、サラリーマン川柳が発表された。世相や流行を反映し、韓国俳優のペや、振り込め詐欺などがもりこまれた作品が目立つ。
この企画、1987年に始まって以来、今回で18回目となるご長寿企画だ。ただ、どうもここ数年、受賞作品に違和感を覚えるのだ......


 
「サラリーマン、OL、主婦、学生等から日常に起きる何気ない出来事の川柳を募集」。これがこの企画の趣旨であると主催者の募集資料に書かれている。
過去の入選作を見てみると、
「父帰る 一番喜ぶ 犬のポチ」第4回
「陰口を たたくやつほど ゴマをすり」第5回
「ダイエット 今食べたのは 明日の分」第9回
といかにも川柳らしい作風が続く。ところが、最近のものとなると、
「リストラは ないのかモー娘。 また増員」第15回
「知っている 部長の香水 ファブリーズ」第17回
のように、当事流行したものや話題になったものをネタとして使う傾向が見られる。これになぜ違和感を感じるかというと、「言いたいことがある→このネタで膨らませよう」ではなく、「このネタを使いたい→何を言おう」に応募側の意識が変わっていると思うからだ。

一方で、応募側だけでなく、募集側や選考側の意識が変わったとも言えるだろう。第一生命としては、これを機に保険契約を増やすことが目的のはずなので、保険の主ターゲット層となるサラリーマンや主婦層に「ウケる」ネタを優秀賞や入賞として話題を集めたい意向はわかる。それは理解できる。
ただそれがあまりに露骨で。送り手の意図が受け手にあからさまに伝わってしまうのはいただけない。個人のコミュニケーションなら伝わることが大事だけれど、利害関係というかなんらかの便益を求める場合は、上手に隠してもらいたいものだ。

僕ならどんな川柳を詠むかな。
「エルメスを 持ってる人みな 声かける」
ダメじゃん。しかも、ねらー限定かよ。orz...

Friday, January 28, 2005

NHKに一言、

海老は尻尾巻いて逃げていくものだが....

Wednesday, January 26, 2005

高校時代

土曜日のドラマ、「ごくせん」を見ている。仲間由紀恵がかわいいのでついつい見てしまうのだが、ドラマの舞台になっている高校、絵に描いたようなツッパリだ。しかもなぜかイケメン揃い。
このドラマを見ていると、ついつい僕の高校を思い出す.....

 
 
今となっては、それなりの履歴書に書けば多くの人が知っている大学を卒業した僕だが、通っていた高校はそれはもう荒れた高校だった。当然偏差値は50あるかないかって程度。僕は小学校の途中までを渋谷で過ごし、その後中学卒業まで長野市にいた。高校に入るタイミングでまた東京に戻ることになっていたのだけど、東京の受験事情なんてまったく未知の世界。家から近いって理由だけで選んだのが、その高校。

実名は伏せるが、桜新町と用賀の間にある、ある中堅大学の附属高校だ。当時は男子校だったけど、今は共学になり、さすがに当時の様相とは違っているだろう。そうあって欲しい。
で、当時のことだ。いわゆるツッパリ系の多いこと多いこと。近くの高校と張り合って、目があっただのなんだのと因縁をつけては喧嘩しちゃうんだからね。わざわざ相手の高校の文化祭に出向いてまで喧嘩ふっかけてさ。猿山の猿と一緒。放課後となれば、渋谷の喫茶店に入り浸って、テーブル型ゲーム機で麻雀にはげむ。ゲーム代は当然、一足早く社会人となって、特殊な業界に出入りしている先輩からのおこぼれだ。
付属といいながら進学できるのは3割弱。多くは専門学校や就職という進路しかなかった。そんな中で他大を受験するだの、ましてや国立狙いだのと言っていた僕が浮いていたかというと、実はそうでもなかった。意外となじんでたんだよね。
調子に乗ってワルぶっていたこともあったけど、成績は良かったので先生達にとってはイヤな生徒だったことだろう。

最近の高校ってどうなんだろう。荒れているのか、軟弱なのか。僕があの高校じゃなく、いわゆる進学校に通っていたらどうなっていただろう。
そんなことを思いながら、「ごくせん」を見ている。

Monday, January 24, 2005

民主党岡田代表に、ひとこと

「総花的な施政演説でしたね」っていう批判が総花的

Friday, January 07, 2005

いやぁ、さすがだねぇ小倉君

スマトラへの政府支出金について、キャスターの小倉君が朝からまたぶち上げてくれました。
「日本はアジアのリーダなんだから、先頭に立って支援しないと」......ほほぅ。
 
僕が首相なら、政府の高官なら、今回日本が支出する5億ドルの一部を新潟に回すだろう。僕がキャスターだったら、自国の災害よりも他国への支援を優先させることに国民は怒るべきだと伝えるだろう。

5億ドル。500億円。すごい金額だ。このうち100億円でも新潟に給付したらどうなるか。新潟の出納状況をみると、収入が1兆3千億円、支出が1 兆2880億円で、次年度への繰越が100億強となっている。自治体の繰越は、企業で言えば増資にあたると考えると、繰越分とほぼ同額の支援が得られるということは、通常支出を切り詰めることなく捻出できる金額が増えることになる。つまり、これまで通りの県政を推進しつつも、地震災害の復旧を進められることになる。

なぜこれをしない。
たしかに、前例を作ってしまうと今後災害があるたびに政府支出が発生することにはなるだろうが、それが政府の仕事だ。
言い方はまずいが、ベンガル湾周辺地域の、産業がなく観光で成り立っていた国々に金銭での支援をしたところで、外資の危機管理コンサルティングとか国家ビジョン策定コンサルティングとかに吸い上げられるのがオチだ。お金の使い方、回し方と無縁な国々には別の方法が良いはずだ。

「日本はアジアのリーダなんだから、先頭に立って支援しないと」...。本当にそうだろうか。そういうものなのか?世の中って。

Thursday, January 06, 2005

Wednesday, January 05, 2005

Tuesday, January 04, 2005

2005年もあと361日

2005年、一本目のエントリー。まずはことしもよろしくお願いします。
では、正月のニュースをいくつか.....

 
 
隠し芸番組
「一年間練習してきました。成功してうれしいです」んーと、隠し芸なら練習するな。練習して披露するのは学芸会か発表会か?

スマトラ津波、ドンキ放火、奈良女児殺害...
これら一連のニュースでほっとしていいるのは、献金疑惑が騒がれなくなった橋本元総理に違いない。ひょっとして、ドンキ放火とかは自民党のシコミか?

福袋
今年も買わず。これからも買うことはないだろう。福袋の価値と意味がわからん。中身がわからないものにお金を払うてのは、どうもねぇ。

モチ
あいかわらずお餅をのどに詰まらせてしまう事故が頻発。もっと小さく切るとかすれば簡単に防げるのでは?確信犯か?凶器は餅。新手の殺人。それを見越して、お餅保険特約とか。
3ヶ日で数人は確実になくなっている。他の病気でも食中毒でも、数日間に数人がなくなったら、「○○、各地で猛威」って大騒ぎになるんだけどねぇ。

年賀状
引っ越して新しい住所になったせいか、まったく届いてません。DM系ばかり。郵便局に転送サービスは頼んだいるけど、完璧じゃないよね、きっと。