Friday, March 17, 2006

「見える化」?

具現化だの見える化だの、一般にはなじみにくい言葉をよく見かける。「言うだけでなくアイデアは実現させろ」の意味でホンダが言い出した具現化、「問題を隠すな」とトヨタが言い出した見える化。


まぁ、どちらもごもっともな意味なのだが、見える化にはちょいと疑問。見える化の意味は理解できるけど、使われ方が疑問だ。


人間がやっていること、これからやることの道筋と課題を属人化せずに目に見える形にすることが「見える化」だ。つまり、今日やることリスト、課題一覧、日報、締め切り一覧、これらのものがあてはまる。
なのに、どうも「今までに見落としていた、気づかなかった、未知の、斬新な考えが思いつく」ことを期待する意味で見える化が使われているように思えてしょうがない。なんとも受身なのだ。


社会人になりたてのころ、「今やっていること、これからやることを順番に紙に書き出すクセをつけろ。」と叩き込まれた。曰く、「それができない人間に限って、段取りや見通しが甘く、行き当たりばったりな時間の使い方になる」、「今やってます、もうちょっとで終わりますじゃなく、今ここをやっています、あとこれだけの作業が残っていますと客観的に伝えられるようになれ」と。


僕は見える化との表現を見かけるたびに、「自分がやっていることや経験を、他人に見せる努力、伝える努力」と読み替えるようにしている。

Saturday, March 04, 2006

譲れないことがある

大げさなタイトルだけど、書くことは実に簡単な話。

携帯電話の販売コーナーを通りかかった。僕は今auのA5404Sという機種を使っている。携帯に詳しい人なら、「2年以上前の機種」、「auなのにwinじゃない」、「発売後1年も経たずに廃盤となった不人気機種」との感想を持つだろう。

たしかに見た目はゴツイし、デザインは気に入っているが、一般的には賛否別れるに違いない。
僕がこの機種に変更したのは2004年の秋だったと思う。その当時はすでにwinもあったしezサービスも拡大していた。なのになぜこの機種にしたのか.....

モックを手にとって、二つ折りをカパッと開けてみた。心地よい。なんでだろう。もう一度カパッ。ん?カパ...?ん、ん?
この機種は開けたときにほとんど音がしない。手応えで「クッ」と感じる程度だ。最新機種を含めて二つ折りの機種はカチャッ、カチッ、チャッ、ガチッと音がする。この音が妙に耳障りで馴染めない。モックだからかと思い、実機を見せてもらったが実機でも音がしない。
「これだ」と、迷わず決めた。

実は、auの新モデルneonが気になっていたので、機種変更も考えていた。直線的なデザイン、陶器のような質感が気に入っていた。店頭に並び始めたので早速手に取った。開けてみた。
「カチャッ」
そっとneonを棚に戻して立ち去った。