Tuesday, September 02, 2008

福田首相辞任

「国会のねじれを解消できずに停滞を招いた」ことが辞任の理由と言っていたけれど、ここで思い出されるのが、民主や無所属の参議院議員5人が、新党改革クラブをたちあげたニュースだ。これはこれで民主党を離脱して参加意思を示していた姫井由美子議員が発足会見をドタキャンするという後味の悪いオチまでついた。
これで、改革クラブは政党要件の党員5人を満たせないこととなった。

国会のねじれは、参院で与党105席(自民84、公明21)、野党第一党の民主が110席を確保していることに生じる。衆院で圧倒的多数を有する与党が参院では議席数で負け、さらに過半数に達していないというわけだ。

105と110。その差5議席。政党要件は最低議席が5。
なるほどね。つまり民主党の議席が減ればねじれが解消されるのか。自民党が民主党や無所属の人を炊きつけ、「脱退して新しい政党をつくりなさいよ。で、政策面で協力して連立与党に入りませんか?」とささやけば、与党との響きに弱い野党の党員にはまたとないチャンスであろう。そして野党から5人が抜けて与党に5議席増えれば、参院でも与党が優位にたてる・
直前になって姫井議員がドタキャンした裏には、参院での優位性を失うわけにはいかない民主の危機感があり、重要な議員とも思えない姫井さんを残留させたのだろう。

で、この画策が失敗し、ねじれを解消できなかった責任を与党側の誰かが取る必要があった。それが首相辞任だったってことなんだろうな。