Sunday, November 16, 2003

スポーツタレント

東京国際女子マラソン、高橋尚子が2位になった。オリンピックへの代表選考も兼ねていたせいか、本人も観衆も優勝への期待が大きかったようだ。しかし、スポーツだから勝つときもあれば負けるときもある。とりわけ気になったのは、レース後の報道姿勢だ。


テレビ中継をリアルタイムで見ていたわけではないので、ネットやテレビのニュース番組から仕入れて状況だけど、優勝選手にインタビューで高橋尚子さんにエールをと言ってみたり、そのインタビュー中に高橋さんのインタビューの準備が整うとすぐさまそっちのカットに変更。3位に日本人選手が入り、では3人揃ってインタビューをとなったとき、インタビュー相手は1位から3位の選手でなく、高橋さんと3位の日本人、そして小出監督だったらしい。高橋さんのゴール後の、こんなに応援してくれたのにごめんなさいってコメントも気になる。テレビである以上、視聴率が取れる構成にするのは理解できる。ただ、もう少し節度と常識のある報道はできなかったものか。

どうも日本のスポーツ選手がタレント化しているように思える。自分の記録更新、レースでの優勝を目指すのがプロのスポーツ選手。観衆を意識した態度やコメントはタレントの仕事だ。もっとも、日本のスポーツ選手全てがタレント化しているわけではないけど、高橋尚子、田村亮子、その他オリンピックの金メダリストはその代表だ。スポーツの頂点を極めた人の「アガリ」がタレントでいいのだろうか。イチローが国民栄誉賞を断り、中田がテレビ番組を敬遠することが潔く思える。

そうそう、大リーグの松井選手、新人王取れなくて良かったと思う。取っていたら日本のマスコミの大騒ぎったらなかっただろうな。そして、本人の勘違いしたほどのハシャギ振りも。

Friday, November 14, 2003

新年準備

いやいや、それにしてもバレーボールワールドカップだ。フジテレビ総力挙げてのバレーボール中継。19才の選手がいるんだけど「進化する19才、プリンセス・メグ」だの勝手にキャッチフレーズ作って、NEWSとかいうジャニーズのグループを起用してみたり、勝てば大騒ぎで、負ければ「感動をありがとう」。あぁ、腹が立つ。しかも今時、絵に描いたように「小首を傾げる」高島アナウンサーが食わせ物だ。フェイスペインティングして応援に行ったりしてるんだぞ、サッカーじゃねーってゆーの。


さ、露払いはこのぐらいにしてっと。選挙だ選挙、終わっちゃったけど。僕は投票日に韓国で焼肉と海鮮鍋食べていたけどな。原陽子は落ちたし、松浪も落ちた。有権者も少しは見る目が出てきたか。今回はタレント議員がいなかったな。土井たか子がついに党首をやめたか。しかしその後がまがまた女性議員ってのもな。いまだに「マドンナ旋風」から抜けられないのかな。

いやいや、別に選挙結果をどうこうってつもりじゃなく、お気楽な国だな、日本は。景気とか自衛隊派兵とかいろいろあるのに、テレビじゃ「ニッッポン、チャチャチャ」だもんな。家の近くを歩いていたら飛行機の音が聞こえた。大田区、世田谷区の住宅地上を飛行路として解放したってニュースを思い出した。これであらゆる国内線が伊豆大島や千葉を回ることはなくなりそうだ。そんな飛行機を見ていたら、海の向こうのオー君を思い出した。元気だろうか。考えてもわからん。こういう時は聞いてみよう。ミラノに留学中のオー君を紹介しよう。30才、ういろう嫌いの名古屋人、エンスー、コンサルタント、MBA、起業家、ラブラブ夫婦。

「いやいや星さん、住むならイタリア、働くなら日本ですかね。」「フムフム」
「ここのピザは美味しいですよ」「お、美味」
「スーパーで5ユーロぐらいのワインでもおいしいんです」「土産に買っていくよ」
「先週はサッカー見て、旅行に行って」「学校はいいのか?MBAは?」
「イタリアで出会う人って、余裕があって...」「うーん、うらやましい」

そんな彼がそろそろ日本に帰ってくる。ゴキゲンなノリ、温厚な性格、誰よりもよく働き、誰よりも頭が良い。ヨーロッパの文化・教養を吸収してさらにパワーアップしていそうな頭脳を、日本のためにフル投入してもらいたいものだ。そして僕も負けずに色々と準備しなくては。

Thursday, October 30, 2003

ドランカー

帰りの電車でほろ酔いの人やグループと乗り合わせることはままある。給料日後や週末、異動がありやすい期末とか、冬には忘年会が増えるし。

酔っぱらいの人は、どうも自分が一番正しい、自分が主役と思って話す傾向にあると思う。一言でいえば自分の武勇伝、言ってみればただの俺自慢なわけだが、常に主語は「俺が」、「私が」だ。同じ席で飲んでいるぶんには、皆それ相応に酔っているので軽めのジャブで否定したり、そうだそうだと同調したり、さらなる俺自慢をかぶせてその場は盛り上がる。これはこれで楽しい。

このノリを電車の中に持ち込まれると、シラフの身にはちとつらい。酒臭かったりたばこ臭いのも多少は仕方がない。酔っぱらいの話題は酔っぱらい同士でしかわかりあえないし、面白くもない。酔っぱらい同士の話題を小耳に挟まざるを得ない立場にもなってくれ、と言いたい。聞き流せればいいのだが、そうもいかない。なにしろ、酔っぱらいは声がでかい。存在を無視しようにも、動きがハデで大袈裟だ。

酒に酔っているなら、時間が経てばシラフに戻る。けど、自分に酔っている人ってのは一生酔い続けるんだろうな。タチが悪いったらありゃしない。

Monday, October 27, 2003

気になるCM

ちょっと前まで放送されていた英会話スクールのCM、妙にひっかかる内容だったので記憶している。最近は放送されなくなっているけど、すっかり記憶に残ってしまった。どこの英会話スクールだったかは忘れたけど。

内容はこうだ。会社帰りに同僚と思われる男女が小走りで英会話学校に向かっている。時間ギリギリに授業に駆け込み、その様子をみた先生が、「Are you good friends?」と質問すると、男性は「Yes」と満面の笑みで答え、女性が「No, we never even walk together.」と答える。ま、これだけのCM。制作者としては、男性の答えと女性の答えにギャップがあるドタバタ感をオチとしたのであろう。

で、何がひっかかるかというと、この女性の返事。友達同士なのかという問いに対して、「まさか、一緒に歩いたことすらないんです」との答え、普通こんな返事するか?日本語でしゃべっている時には絶対こんな返事しないでしょ。「会社の同僚です」とか「まぁ、そうですね」ぐらいの返事が自然だと思う。英会話学校というのは、やたらと大袈裟な表現や仕草を教えるのが目的としか思えないな、あのCMを思い出すと。そう考えると、やたらと「ンフ、アハァ」なんてわけのわからん相づちや、やたらと「you know」を連発する人って多いかも。英会話学校で英会話を勉強したいのか、あるいは外人になりたいのか。何を教えているんだろう、英会話学校。気になる。

ひとつ思い出した、中学校の時の英語の教科書での文例。「Is this an apple? No, it is a banana」。文法的には全く正しい文章だし、疑問文とその答え方を学ばせたい意図も分かる。けどな、誰もリンゴとバナナは間違えないよ。この文章、暗記したところで一生使うことはあるまい。

Wednesday, October 15, 2003

気になる言い回し

糸井重里さんのHP「ホボニチ」にある「オトナ語」のコーナーではないけれど、頻繁に耳にしたりついつい使ってしまう言葉や言い回しってのがある。「~させていただく」、「~の方(ほう)」、「とんでもございません」、このあたりは文法的に間違っていたとしても定着してしまったようだ。

意味が間違って解釈されているものといえば、「力不足・役不足」や「気が置けない」がすぐに思い浮かぶけれど、代表格は「さわり」だろう。よく「時間も限られていまキのでさわりの部分だけご紹介します」なんて使われ方をする。この場合、「ちょっとだけ」とか「始まりの部分」としての意味で使われるけど、本来の意味は「一番盛り上がる部分」だ。歌舞伎だか狂言の世界では、他流を取り込んで創作する場合、「他流に触れる」、つまり「触る」場面で一番の盛り上がりを見せるらしい。これが「サワリ」の語源だ。

さて、言葉が乱れるのは若い世代の特権かと思っていたらそうでもないようだ。昭和の生き証人、道路公団の藤井総裁の日本語は奇怪きわまりない。道路ばっかり作っていたら、脳味噌もコンクリートになってしまったのかと思うほどだ。例えば、「自分の立場に恋々とする人間ではないので、辞職しない」、「断腸の思いで辞職しない」などなど。

僕の日本語もかなり乱れているだろうけど、普段から正しい言葉使いには気をつけたいものだ。横文字の乱発にもきをつけたい。とかいいつつも、きっと「全然OK!」とか言っちゃうんだよなぁ、きっと。

Sunday, August 17, 2003

驚き

前宣伝に力を入れてる映画「英雄(HERO)」。CMやらテレビの特番やらが賑わっている。中国の歴史物っていういわゆる時代劇だし、アジア映画特有のワイヤーアクション連発だったり、映画自体には何の興味もない。一つだけ、映画とは別のことで感心というか驚いたことがある。

出演者や監督にインタビューしている番組があったんだけど、全員が英語でインタビューに答えていた。出演者も監督も中国人が多いわけだけど、流暢な英語で受け答えしているのには正直驚いた。東南アジア諸国が英語を半公用語として使っているのは知っていたけど、中国でもその動きは加速しているようだ。中国の人口に比べれば、英語を話す人はごくわずかだろうけど、着々と増えているのではないか。中国は確実に世界を見ていると感じた。実際、この映画の制作スタッフは世界各国から集まっていて国際色豊かだ。

さて、日本はどうだろう。「踊る~」や「ゲロッパ」やアニメがそれなりの興業収益をあげているようだけど、スケールが違うというか、次元が違うのではないだろうか。まぁ、映画界に限らず、企業でもスポーツでも日本人の「英語できない指数」はきっと世界で1、2を争うぐらいに高いと思う。スポーツで世界記録を出したり、優勝したりする選手はきまって英語でインタビューに答えている。日本人で世界記録や金メダルをとった人を思い出してみても、そんな人は見あたらない。せいぜい、帰国後にテレビでチヤホヤされてタレントに転身するのがオチだ。

なんだか、鎖国かと思うほど内向きじゃないか?日本。中国にさえ負けてるぞ。

Sunday, August 03, 2003

グルメサークル「ぐるぐる」

このコンテンツは更新すると、メールでいろいろと感想が送られてくる。お褒めの言葉からイチャモンまで実にいろいろと。ごく最近、「もう少しソフトなネタはないのか」とのコメントをもらい、今回はちょっとポップなネタでいこうと決めた。何のネタにしようかと考えていたとき、先週の後半は外食が続いたことを思い出した。そして、謎の食べ歩きサークル「ぐるぐる」についても....。

グルメサークル「ぐるぐる」。このページに来ている人の中にはお馴染みの人もいるでしょうが、本題に入る前にちょっと紹介を。「ぐるぐる」は決してメンバーがいるサークルではない。その実体は、僕が今までに行ったことのあるお店のカードがギッシリと詰まった新書サイズのバインダの呼称だ。大学生の頃から、気に入ったお店のカードを持ち帰っていた。結構な量になったのでバインダに入れて整理した。今では4冊ほどになっている。そのバインダにこの週末、いくつかのお店が加わった。

木曜日
学生の頃からの友人から、かねてから「星さん、江戸前の寿司、どうですか?」と誘われていた。いわゆる江戸前の寿司は食べたことがなかったので「行く」と即答。行ったのは新橋にある「しみづ」。烏森神社近くの路地にあるカウンターだけの小さな店だ。ここの寿司を食べた感想は、「今まで食べていた寿司は寿司じゃない」につきる。誤解のないようにいっておくけど、僕だってキュウベエとかカラクとか、名の通った店に行ったことだってある。けど、そんなところの寿司は足下に及ばない。参った。

金曜日
金曜日は、F社のコーポレートブランド室のメンバーと、MBAの同期で外苑前にシュラスコを食べに行った。数年前に流行したシュラスコだが、ブームの後は本場のシュラスコだけが生き残っているように思う。このお店も去年のワールドカップでブラジルチームが訪れたほどらしいので、本場の味に近いのだろう。外苑前から外苑西通りを千駄ヶ谷方面に行くとあるそのお店は、「コパトーキョー」。美味しかった。
料理が美味しかっただけでなく、一緒にいたメンバーが良かったことも特筆。僕は、同じ会社のメンバーとは極力飲みに行ったりしないようにしている。どうしても昼間の延長で仕事の話題になってしまってせっかくの食事も不味くなるので。今回のメンバーは皆ウィットに富み、話題も多岐にわたり、実に楽しかった。

土曜日
西麻布によく行く和食系居酒屋の「せいざん」というお店がある。このお店の系列店が同じく西麻布にできた。「壌(じょう)」という名の和風スタンディングバーで、飲み物500円均一、食べ物300円均一、カウンターのみ。場所は西麻布のホブソンズの2件隣り。このお店のオープニングパーティが土曜日に開かれ、幸運にも招待状をもらったので出かけてみた。料理もお酒も決して品数は多くはないが、店の雰囲気も味も申し分なく、おすすめ。

さて、美味しくて、安くて、また行きたいと思うこと、この3つが「ぐるぐる」の条件。これからも僕の舌とお財布と感性の勝手な都合で「ぐるぐる」は増えていくのだ。機会があればご一緒に。

Thursday, July 31, 2003

金銭感覚

渋谷のセンター街で女子小中校生がナンパされて監禁されたって事件がおきてから、しばらくの間ニュースでは「渋谷の実態」だの、「幼女ビジネスの闇」だといった特集が目立った。そんな中で、渋谷に遊びに来ている小学生のお財布事情が取り上げられていた。

渋谷といえば、最近、購買力が低い若年層が多くを占める街となって、百貨店や飲食店の客単価が著しく下がっている。結果として街全体の消費量が伸び悩み、店舗利益が減少して投資意欲が下がり、街が衰退するといったサイクルに入りつつあるらしい。そんな街にやってくる小学生の財布の中に、なんと 7000円が入っていた。「ん~っと、今日は7000円しかないけど」なんてコメント付きで。
まぁ待て、これはテレビだ、演出や絵づくりという名のヤラセがつきものだし、台本や絵コンテだってあるかもしれない。ひょっとしたら子役を使ってるのかもしれない。だってフジテレビだったし。映像の鵜呑みが禁物なのは百も承知だが、小学生が7000円....
サラリーマンの月平均小遣いが3~4万で減少傾向が続いているというのに、子供がついこの間の日経平均株価に近い金額を持ち歩いているのかぁ。

僕が小学生の頃、月にもらっていたお小遣いは500円だった。もちろん、日々必要な物は別途買ってもらっていたはずなので、何がお小遣いで何が違うのかはわからないけど、毎月500円をもらっていた。当時の500円はお札で、少し青みがかった色のお札が妙に高級に見えて、大人気分になったものだ。中学生の頃、部活用に買ってもらったadidasのサッカーのスパイク、1万6千円だった。毎日磨いた。高校生の時、家の近所のスーパーでレジ打ちのバイトをして、初めてもらった給料が月30,000円。すごい大金だった。大学生になってすぐのころ、女の子とデートして二人で8000円ぐらいの食事をした時に、すごく贅沢をした気になった。世間一般ではたしかに贅沢だ。

どれだけ給料をもらっても、宝くじが当たっても、パトロンがついたとしても、あの頃の金銭感覚は忘れずにいたいと思う。「時代が変わった」の一言ではすませたくない。あの小学生の親の顔が見てー!

Sunday, July 13, 2003

ブックカバー

本屋で本を買うときは、本の内容や大きさに関係なく必ずブックカバーをつけてもらう。
ある本屋さんは何色ものブックカバーを用意していて、「何色にしますか」なんて
聞いてくれたりもする。

電車の中や人前で本を広げるときに、「ほーら、僕はこんな本を読んでいるんだぞ」とひけらかすつもりもないし、かといって人前で広げられないタイトルの本を読むわけでもない。表紙の保護(ブックオフに売りに行くときの高値確保)が目的なわけだ。

けっこう利用する書店で、一つだけブックカバーをつけてくれない書店がある。言わずとしれた、amazonだ。買った本を送ってくるときは仰々しい過剰包装に近い段ボールを使って、当然箱にはamazonのロゴがプリントされている。頼んだ本と一緒にブックカバーぐらい同封してくれてもいいのに。カバーぐらい自分でつけるから、ただ同封しれくれればいい。

きっと、日本中ですごく多くの人が同じことを考えていると思う。amazonジャパンの人だって思いついているに違いない。広告効果も見込めるし、それほど費用がかさむとも思えない。十分にメリットがあると思うんだけど、なんでamazonのロゴが入ったブックカバーは存在しないのか。

海外の書店で本を買うとき、「ブックカバーをつけるか」なんて聞かれたことはない。「しおりはいるか」と聞かれることはある。グローバル展開している企業はブランド管理の名の下に全世界共通のオペレーションを好むので、amazon本社のあるUSで本に紙製のブックカバーをつける習慣がない以上、日本だけでブックカバーが提供されることはなさそうだ。「日本ではブックカバーが必要だ」と仮にamazonジャパンの人が本社にかけあったところで、返事はnoなんだろうな。

amazonで本を買うたびに、読み終わった本から外したブックカバーをつけかえている。こうしてamazonで買った本は、周りからはまるで紀伊國屋書店で買われたかのように見えてしまうわけだ。

Friday, July 04, 2003

映画

最近いわゆるハリウッド系ビッグネーム映画の公開が相次いでいる。
ほとんどが前作の続編でハリウッドの台本不足を示しているように思える。

エンターテイメント業界の知人によると、この台本不足はかなり深刻らしい。
日本のアニメや昔の名作、ミュージカルをリメイクして実写版にする動きが多いのも頷ける。ただ、最近の映画には、台本不足云々の前にそもそも中身がないように思える。特に特撮系ハリウッド映画。

つっこまれる前に書いておくと、僕は結構、映画がすき。それもいわゆるロードショー公開される大衆娯楽映画はほとんで観ていると思う。しかも、先行レイトショーで一足早く見る場合がほとんど。少しでも早く見たいのだ。決して、「映画はゴダールだよね。小津も良い味だけど」などとのたまうわけではなく、ひたすら娯楽派。今日も、来週公開の映画を先行レイトショーで見てきました。

最近の映画って、中身がない、何を伝えたいのかがなくなっている気がするのだけど、そう思うには理由がある。一応映画のテーマはあるんだけど、そのテーマで何かを語るのではなく、徹底的にそのテーマを写す。で、「サメの映画って言えば..」、「宇宙人の映画って...」、「隕石がぶつかるのもあったね」、「あと、ほら、カンフーやって銃の弾よけちゃう...」ってな表現でしか映画の感想や特徴を伝えられなくなってる。これが加速すると、どんどん被写体が消費されて、台本不足というか、見せるものがなくなっちゃうんだろうね、きっと。弾をよけちゃう映画の続編なんてひどかったもんなぁ。女の子(天使?)3人組のはどうだろうな。これはまだ観てない。

ところが、である。今日見てきたのは、ネタバレになるので詳しくは書かないけど、未来からサイボーグが来る映画。確かに映画の始まりからアクション、カーチェイス、VFX全開だし、娯楽映画の定番なんだけど、ちゃんと伝えたいことがあるんだよね。見終わった後、すごく良い印象が残った。見終わって、「あ、この映画はこんなことを観客に伝えたいんだ」ってのが残ることをすごく久しぶりに感じた気がする。良い映画だった。

Sunday, June 29, 2003

不便

この週末、googleの調子がおかしいらしく、アクセスできない状況が続いていた。
「たかが検索エンジン、どうってことない」と思っていたのだけど、これが不便きわまりないことに気づいた。何も普段から大量に検索しているわけではないけど、googleはブックマーク代わりとしての使い方もできるので。

何で検索エンジンがブックマーク代わりなのかといえば、ADSLで常時接続になってからブラウザのブックマークにURLを登録することが少なくなった。検索のキーワードとか一度見たことがあるページの名前とかを覚えておけば、ブックマークしてなくてもすぐに見つけられる。いちいちURLを登録していたらブックマークが増えるだけだからねぇ。もちろん、検索エンジンとしても使っている。Yahoo!やInfoseekを使う気にならないほど強力なエンジンだってことは確かだしね。

自分でも気づかないほどにgoogleを使っていたんだなと実感。高校生とか大学生の頃だけど、テレビの横にいつも辞書と地図帳を置いていた。ニュースでもなんでも知らない言葉や地名が出てきたらすぐに調べられるように。最近、googleは辞書と地図帳の代役を果たしているのかも。そういえば、現代用語の基礎知識とかイミダスとか、買わなくなったなぁ。

Friday, June 13, 2003

カラー印刷

カラー印刷があまり好きではない。個人で作る年賀状だとか名刺だとか
CD-ROMに貼るラベルとか、そういった類の物はカラー印刷をするけど、
仕事で使う資料はめったにカラー印刷はしない。グレースケールでの印刷を心がけている。

もちろん、パソコンの画面表示はカラーだし、スライドのマスターや会社のロゴとか、作っている文書の至る所にカラーの部分はあるけど、極力色を使わずに、レイアウト、図の形、線の種類、網掛けを工夫して文書を書くようにしている。
色分けしてある方が確かに明示的だし視覚的に理解しやすいことはわかるけど、どうも色遣いの下手な人に限って色を多用している気がしてならない。そういう人が作った資料がカラー印刷で持ってこられて、「レビューして」と言われても見る気にもならない。

色が持つイメージって人によって異なる。赤を強調のつもりで使っても、仕事の上では良くないこと(前年割れ、注意事項とか)と思われがちだし、何かしらの意図で青や黄色や緑で行なりセルを塗りつぶすと、それが強調しているのか、あるいは打ち消しているのかもわからなかったりする。しかもパソコンで使用したり選べる色は原色系が多くてこれまた下品きわまりない。

ロゴやタイトルがカラーなのは理解できる。けど、意味のない図にやたらと色を付けたりするのは控えて欲しい。プレゼンテーション用ソフトウェアで提案書や報告書を書くことは多いけど、絵日記かと思うような仕上がりのものを良く目にする。セミナーや講演で使うスライドはカラーの方が視覚的インパクトがあるけど、日常的に使う文書はモノクロで良いと思う。
「文字が見えにくいのでカラーで印刷しました」こんな台詞にすごく違和感を感じる。見えやすい色を使うとか、図の形、線の種類、いくらでも工夫できるはずなのに。

2003 6/13

Saturday, May 03, 2003

もったいない

ANAが長嶋茂雄を使ったCFを流し始めた。JALが松井を使って
いることへのあからさまな対抗なんだろうけど、野球関係者と
飛行機の組み合わせに違和感を感じるのは僕だけだろうか。
なによりも、キムタクが引き上げたANAのイメージを、自ら
長嶋茂雄の起用で落としてしまうANAのセンスにがっかり。

Saturday, April 26, 2003

数値目標

スポーツジムに久々に行った。法人会員で契約しているジムが
一回500円で使えるし隣の駅にあるので通うことにした。

学生のころとか、社会人成り立ての頃はよく通っていたし、去年まで
通っていた大学院にはスポーツジムがあって、無料で使えたから
それなりに運動はしていた。

この間、健康診断があったんだけど、体重が最高記録を更新して
しまった。自覚がなかったわけではない。見て見ぬふりと言われ
ればそれまでだ。しかしやばすぎる。そんな思いで、まさに藁を
もつかむ思い出入会したわけだ。

何年か前は持ち上げられた重量が持ち上げられないとか、腹筋の
回数が減ったとか、明らかな退職の衰えを実感し、ランニングで
は不自然な肉の揺れを感じ、現実を直視せざるを得なかったけれ
ど、運動というものはこうも気持ちの良いものかと感じた。思い
起こせば、去年の9月に社会復帰してから体を動かしていなかった
なぁ。まったく余裕のない生活を送っていたと実感。そりゃぁ、
体重も増えるし、神経も弱るよなぁ。

何ヶ月後までに何キロ落とそうかな。

Tuesday, January 07, 2003

座右の銘

このサイトを開いてすぐのころ、座右の銘についてこのコーナーで
書いたことがある。実はこのHP、Tーバーが一度クラッシュして、
2001年10/31に復旧した経緯がある。たしか、98年末ごろにオリジ
ナルははじめたと思う。

で、なかなか座右の銘ってのは思い当たらないと書いたと思うん
だけど、ようやく見つかったというか、決めたというか、思いあ
たりました。

Slow but steady wins the race.

これでしょう。過度に熱くならず、常に平常心、そう生きたいも
のだ。

Sunday, January 05, 2003

大人になったら何になろう

最近、北朝鮮の核疑惑のニュースとか、航空会社の倒産や合併とか、
コンサルティング会社の消滅や合併とか、どうも他人事とは思えな
い出来事が多い。いかに多くの可能性のうちのたった一つが実現し
ていることか、身にしみる。

というのも、22歳の頃、学部の4年生で就職活動をしていた頃、ある
航空会社から整備士としての内定をもらっていた。学部では機械工学
と品質管理を専攻していた。世が世なら今頃はジャンボジェットの整
備をやっていたかもしれない。
けど、その年の夏に思いつきに近い感覚で大学院を受けたら合格して、
その道は自ら捨ててしまった。しかも大学院での専攻は原子核物理、
わかりやすくいえば原子力を選んだ。選んだ理由は長いので省略する
けど、そのまま原子核物理の方面の仕事を選んでいたら、IAEAあたり
で核査察官をやっていたかもしれない。実際、原子力関連の国際機関
に興味はあったから。
ところが、である。何を血迷ったか社会人としてのスタートを経営コ
ンサルティングなどという得体の知れない胡散臭い業界で切ることに
なった。5年間つとめた後、休職してまた大学に通い直したけれど、
休職していた2000年から2002年はまさにあの業界の再編期だった。良
くも悪くも、その荒波に無関係にすごしていた。

いやはや、どの道を選んでもそれなりに波乱に満ちたものだったよう
だ、今になって考えてみると。実際に起きている現実がどうかという
と、ノラリクラリと順調なのかノンポリなのかわからない道を歩いて
いる。

大人になったら何をやろう。自分の好き勝手で舵を切れるのはもうそ
ろそろ終わりかもしれないしなぁ。

Saturday, January 04, 2003

肩書き

会社の名刺だけでなく、私用の名刺も作っています。家のPCで作る
簡単なものだけど、仕事以外で知り合った人との自己紹介用なので
十分に用は足ります。

名前、メールアドレス、携帯、HPを書くだけだけど、いつも悩むの
が肩書きというか、「僕は○○」ですと書き添えたいのに適当な単
語が見つからないこと。趣味に凝っている人であれば、写真家、デ
ザイナー、云々と書けるのだろうけど、そんなものも持ち合わせて
いないのでいつも迷う。
別になきゃいけないものではないので、気にすることもないんだけ
ど、自分が何かと一言で言い表せないことにある種の欠落感を感じ
るわけだ。

仕事とか、学生の頃の専攻とか、列挙してみると幅は広いけれど、
筋というか横グシがないように思えて、そろそろ軸足をしっかりと
置きたいなと感じていることの裏返しなのかもしれない。
いつかしっくりくる肩書きが見つかるといいけど。

Friday, January 03, 2003

新年の挨拶

1/2の夜、中学の同級会が開かれました。すごく久しぶりのこと。
学生の頃に東京に出てきていて友達とも10年ぶり、卒業以来会っ
ていないメンバーとは実に18年ぶりでした。15人弱の参加だった
かな。

場所は長野市だったんだけど、夕方に着いたとき、寒く感じたな。
顔とか耳が痛くなる感覚が何年かぶりによみがえってきた。
不思議なもので、中学以来会っていない友達とも、何のC兼ねも
遠慮もなく会話が弾む。食べきれないほどの料理とお酒、つきな
い会話、楽しかった。みんな、良い顔つきになってたね。大人に
なったね。
深夜の善光寺参りもなかなか風情があって縁起物っぽい雰囲気だ
った。お参りにまでつきあってくれたK君、Iさん、Sさん、どうも
ありがとう。

今朝、長野を出て東京に向かったわけだけど、天気が良かったの
で、志賀高原とか飯綱、戸隠、遠くに日本アルプスの山々が見え
た。雪景色と山の姿が妙に記憶に残っていて、「これこそ長野」
って感覚を強烈に感じた。あそこといえばこんな風景と思い浮か
ぶ街というのは良いものだと思う。東京なんて、ちょっと広い土
地があると無計画にマンションやらビルを建てるばかりで、東京
のイメージがどんどん変わっていくだけだからね。何も定着しな
くなってきているからねぇ。
そんなことを考えながら帰ってきてみると、東京は雪が降ってい
て、うっすらと積もっていた。しかも寒いし。なんだかなぁ。

さて、お気に入りのFM局J-WAVEを聞きながら愛車ルノー・サンク
でスターバックスにでも行くか。いつものダブルトールモカを飲
みつつ読みかけの文庫本を読みきってしまおうか。夕飯はどうし
ようかな。適当に食材はあるから作っても良いし、近所の良く行
くカフェでフィッシュ・アンド・チップスにシーザーズ・サラダ
ってのも良いな。こうしていつもの日々が、また始まるのだ。

友人、知人、親類、家族、そして新年早々再会できた旧友の皆、
今年も心底よろしく。
実りある人生の一助に、お互いに。