Wednesday, October 15, 2003

気になる言い回し

糸井重里さんのHP「ホボニチ」にある「オトナ語」のコーナーではないけれど、頻繁に耳にしたりついつい使ってしまう言葉や言い回しってのがある。「~させていただく」、「~の方(ほう)」、「とんでもございません」、このあたりは文法的に間違っていたとしても定着してしまったようだ。

意味が間違って解釈されているものといえば、「力不足・役不足」や「気が置けない」がすぐに思い浮かぶけれど、代表格は「さわり」だろう。よく「時間も限られていまキのでさわりの部分だけご紹介します」なんて使われ方をする。この場合、「ちょっとだけ」とか「始まりの部分」としての意味で使われるけど、本来の意味は「一番盛り上がる部分」だ。歌舞伎だか狂言の世界では、他流を取り込んで創作する場合、「他流に触れる」、つまり「触る」場面で一番の盛り上がりを見せるらしい。これが「サワリ」の語源だ。

さて、言葉が乱れるのは若い世代の特権かと思っていたらそうでもないようだ。昭和の生き証人、道路公団の藤井総裁の日本語は奇怪きわまりない。道路ばっかり作っていたら、脳味噌もコンクリートになってしまったのかと思うほどだ。例えば、「自分の立場に恋々とする人間ではないので、辞職しない」、「断腸の思いで辞職しない」などなど。

僕の日本語もかなり乱れているだろうけど、普段から正しい言葉使いには気をつけたいものだ。横文字の乱発にもきをつけたい。とかいいつつも、きっと「全然OK!」とか言っちゃうんだよなぁ、きっと。

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