Friday, September 14, 2001

台風、テロ、梅宮アンナ

台風
月曜日、台風15号が東京を直撃した。家から1kmぐらいの所を流れる
多摩川が危険水位を超えて、ちょっとハラハラした。多摩川は、20数
年前に氾濫して、テレビドラマの「岸辺のアルバム」の題材になった。
当時は子供だったけど、断片的な映像を思い出した。そうはいいつつも、
今月末にラフォーレ原宿で開催する写真展の素材になるなと思って、
DVカメラを片手に車を運転していた自分には呆れる。

株価
1万円を割り込んでます。けど、日常の普通の生活にはなんの影響も出て
いません。今のところ。日本の消費市場がいかに株式市場と連携してい
ないか、そして日本の株式市場が本来の機能を果たしていないかが露呈
している。経営者、エコノミスト、コンサルタントにはこの点をわかって
もらいたい。日本では株価上昇や株主価値最大化を目指す経営って、
しっくりこない。判で押したように株価至上主義を持ち込むのはやめても
らいたい。

NY、DC
まぁ、本当にすごい事件です。NYにいる知り合い、US在住の知り
合いの多くは無事なようです。個人的には一安心。
ただ、US本社のスタッフやNY事務所のスタッフに犠牲者がいるかもしれ
ない。顔見知りや親しかった人々が無事でいてくれればいいのだが。

今回の事件で、「主義」ってものの意味を考えてみた。資本主義、共産
主義。民主主義、社会主義、民主社会主義、原理主義。いろいろな価値
観があって、それぞれを実行に移す主義があっる。たまたま資本主義と
民主主義の組み合わせが先進国に多いという理由で、この組み合わせが
勝者、他者は途上のようにおもわれがちだけど、本当かなぁ。哲学書や
社会学の本を読んでみると、共産主義を社会のあり方の到達点と据える
論調が多い。
日本は民主主義といいつつも、実際は社会主義でしょ。地方の小規模な
自治区では共産主義的な互酬制で成り立っているところも多い。
そういえば、フランスも社会主義か。
こういうことを一度しっかりと見つめ直す必要があるんじゃないかなぁ。
何が悪で何が正義かがわからくなってきている。数の大小が善悪に直結
している。
同時に、国の概念も揺らいだと思う。「国家対国家」ではなく「国家対
テロ」だと声高に叫ぶけど、国にの定義、テロの定義ってなんでしょう。
国によるテロリズムってのもありだし、国よりも大きい集団だってある
よね。リヒテンシュタインとかバチカンなんて小さい国だぞ、けど例え
ば日本のNTTなんか、人数も持ってるお金も、そこらの小さな国より遙か
に多いぞ。

主義と思想のために命をかける集団。今回は狂気に走り、無関係の人を
まきこんだ。けど、明治維新だって、忠臣蔵だって動機は一緒でしょ。
君主のため、国のためってさ。
攻撃した集団が100%悪いの?アメリカには攻撃をうけるだけの理由があ
るんじゃないの?
今回の事件は大石内蔵助だけなの?吉良上野介はいなかったの?

そしてお約束の自粛ムード
何で日本は無関係な自粛が多いんだろう。自粛が悪いとは思わないけど、
無関係な自粛は偽善でしかない。
例えば「笑っていいとも」。火曜日は報道特番で放送がなかったけど、
翌日の水曜は放送再開。で、オープニングで「笑っていいともはNYで犠
牲になられた方々に哀悼の意を表します。黙祷。」とか言いだし、ほん
の数秒の黙祷。それが終わるといつものバカ騒ぎ。なんか違う。そもそ
もテレビ番組が、しかも日本のお笑い番組が今回の事件に哀悼の意を表
してどうする。お門違いもいいところ。じゃぁ、新宿のビル火災の時は
どうだった?えひめ丸の時はどうだった?極めつけは梅宮アンナ。
「悲しみに暮れる人がいる中、お祝い事なんてできない」とか言って、
結婚式を地味にするそうだ。式の後の披露会見も取りやめとか。なん
か勘違いしてるなぁ。今回の犠牲者はあんたの結婚式になんて興味も
何もないっていうのに。
あるいは、僕が知らないだけで、実はアンナはビッグな人だったの?

Tuesday, September 04, 2001

That's

「ITとブロードバンドで雇用創出」について思っていたけど、NewYork
Timesをwebで読んでいたらHPがCompaqを買収するなんて記事が載って
いた。WallStreetJournalにも出ていたから信憑性は高い。

で、だいたいこのテの買収の理由として「コスト削減」が挙げられるん
だけれど消費者としてはたまらないモノがあるな。HP、Compaqのそれぞ
れに良いところや特徴があって、それぞれに好きだったのにな。
しかも、ついこの間まで、「Compaqはベンチャー精神を持っています」
と喧伝していたくせにベンチャーの雄HPに売ってしまうなんて、Compaq
の経営陣は「ベンチャー=創業者利益」とでも考えて今が売り時とばか
りに売ってしまったのだろうか。

Compaqといえば、DECを買収した時もショックだったけど、今回もシ多少
なりともショックだ。カルチャーの違う会社が合併しても、うまくいか
ないことは歴史が証明しているし、最近の自動車業界の動きを見れば明
らか。HPほど社風を大事にして「HP Way」なるものまで社員に浸透させ
て、MBA取得者の就職先にも上位にランキングされているのに、まったく
違う社風のCompaqを買うなんて。

株価重視の米国型経営の前には、人的資産だの無形資産だのは無力
なのかな。会社の規模を大きくして、製品のフルラインナップと
スケールメリットを追求するなんて、そんな古典から抜けられない
のかなぁ。
で、そういう会社に限って、メルセデスとかサウスウェスト航空とかを
良い会社とかいうんだよね。市場シェアも売上も低いけど、製品の品質
と顧客の信頼で成り立っている企業が良いならそれを目指せばよいのに。

はぁ、米国型経営の集大成ってかんじだな。みんなGE化してる。会社っ
て大きければいいのか?株価があがって株主がハッピーならいいのか?
わかんないなぁ。