Friday, June 08, 2001

なんか、変だな。

ここ数年、CD-R/Wがドライブ、メディア共に一般化してきた。650MB以上の
記憶容量、CD1枚数十円、薄い、磁気メディアに比べて劣化なし...。多くのメ
リットがあるから普及するのは当然だし、確かに便利だ。コンピューターのソ
フトはほとんどがCDで流通しているしね。

その手軽さゆえに、ほんの数十MBしかないデータでもCDに書き込んで、CDを
裏返してほんの一部しか色(反射光)が変わっていないのを見て、何となくもっ
たいない気持ちになることもある。

何年か前、やたらと環境ホルモンが囃し立てられたことがある。○○は環境に悪
い、○○は人体に悪影響を及ぼすなど、過剰なまでの反応が起きた記憶がある。
いつのまにか誰もあのころほどは騒がなくなってしまってけど、いまだに大き
な社会問題ではある。

さて、冒頭のCD。これはたしか人体に悪影響を及ぼす環境ホルモンを発しま
す。しかもかなり毒性が強い。もちろん、通常の状態ではなんら影響しないん
だけど、熱を加えた時に生じるようだ。CDに使われている素材は加工しやす
い、強度が高い、安い等の理由でいたるところに使われているので、決して
CDだけが有毒物質を放出するわけではない。AppleのiMacも本体この素材を
使っています。

便利だから、手軽だからという理由で経済性が優先され、CDと環境ホルモンの関
係なんて知らないからという、いわゆる情報の非対称性がさらに拍車をかける。

無知がいかに世の中の矛盾を招いているかの典型ですな。そしてその矛盾は「市
場の原理」という無責任な言葉でかき消されていくわけだ。けど、逆に言うと、
その矛盾やギャップによって成り立つのが資本主義だから、あるい意味避けられ
ないのだけど。