Saturday, August 28, 2010

マイケル・サンデル氏 バブル

2010年8月10日のエントリーにも書いたけど、マイケル・サンデル教授「祭り」になっている。
昨日、六本木ヒルズのアカデミーヒルズで講義があり、ニコニコ動画での配信やtwitterでもハッシュタグを使った書き込みが殺到したらしい。

マイケル・サンデル氏が今になって日本でもてはやされているのは、バブル崩壊後に「清貧」がもてはやされ、外交問題や偽装問題が目立った2000年代中期に「品格」がもてはやされたのと同じ構図に見える。信じていたモノが消えたからなにかにすがりたいだけ。経済発展じゃなく正義が重要なんだよ、的な。

Thursday, August 12, 2010

一夜漬けジョブスが雨後の筍のように...

「スティーブ・ジョブス 驚異のプレゼン」、良い本だと思うし、たしかに読んでて面白かった。2001年だったかな、幕張で開催されたMacWorld Expoの基調講演で生ジョブスを見たときの驚きを思い出した。

読み終わった直後の感想は
・この本に書かれているTipsを題材にいた研修が増えそう
・会社内のプレゼン作成時に、「絵コンテはどうした?」「重要なポイントは必ず3つと言っただろ?」と書かれていることがチェックリストのように使われる
・やっぱりプレゼンはパワポじゃなくキーノートだよねと言う人が増える(たいてい、このテの連中はキーノートのトランジションやエフェクトを多用するだけ)
・ジョブスのマネをしたプレゼン資料やプレゼンテータが増える
だった。

この本に書かれていること自体は、プレゼンのノウハウ本をめくれば3ページ目には書かれていることが多い。けど、実践できているのはジョブスだけ。ここがジョブスたる所以

会社(特に弊社)では社内研修だとか、必読図書とか言って執拗なまでに強要するんだろうな。それがこわいし、イヤだ。

Tuesday, August 10, 2010

極めて日本的な

ハーバードの人気講座が日本でも話題になっている。マイケル・サンデルの「Justice」。ハーバードにはもうひとつ「人気絶大」といわれる講義があるらしい。タル・ベン・シャッハーのHappier。たしか受講者数はこっちの方が多かったはず。

タル・ベン・シャッハーのHappierよりも、マイケル・サンデルの「Justice」がもてはやされるのか。きっと「正義」という言葉(訳)が大岡裁きや忠臣蔵的な、なんとも日本的な要素を喚起するからかな。また、バブル崩壊後、何をやっても景気や業績が上がらない状況から逃げたいから、「企業は利潤のためでなく正義のためなんだ」といった逃避意識かもしれない。

書物の邦題も「HAPPIER―幸福も成功も手にするシークレット・メソッド ハーバード大学人気No.1講義」より、「これからの「正義」の話をしよう:いまを生き延びるための哲学」の方がかっこいいからかもしれない。

で、今後、これに便乗した「哲学」や「正義」ブームが出版業界にひろがるんだろうな。「〜の品格」、「〜力」に継ぐ書名のキャッチコピーとして