Friday, July 04, 2003

映画

最近いわゆるハリウッド系ビッグネーム映画の公開が相次いでいる。
ほとんどが前作の続編でハリウッドの台本不足を示しているように思える。

エンターテイメント業界の知人によると、この台本不足はかなり深刻らしい。
日本のアニメや昔の名作、ミュージカルをリメイクして実写版にする動きが多いのも頷ける。ただ、最近の映画には、台本不足云々の前にそもそも中身がないように思える。特に特撮系ハリウッド映画。

つっこまれる前に書いておくと、僕は結構、映画がすき。それもいわゆるロードショー公開される大衆娯楽映画はほとんで観ていると思う。しかも、先行レイトショーで一足早く見る場合がほとんど。少しでも早く見たいのだ。決して、「映画はゴダールだよね。小津も良い味だけど」などとのたまうわけではなく、ひたすら娯楽派。今日も、来週公開の映画を先行レイトショーで見てきました。

最近の映画って、中身がない、何を伝えたいのかがなくなっている気がするのだけど、そう思うには理由がある。一応映画のテーマはあるんだけど、そのテーマで何かを語るのではなく、徹底的にそのテーマを写す。で、「サメの映画って言えば..」、「宇宙人の映画って...」、「隕石がぶつかるのもあったね」、「あと、ほら、カンフーやって銃の弾よけちゃう...」ってな表現でしか映画の感想や特徴を伝えられなくなってる。これが加速すると、どんどん被写体が消費されて、台本不足というか、見せるものがなくなっちゃうんだろうね、きっと。弾をよけちゃう映画の続編なんてひどかったもんなぁ。女の子(天使?)3人組のはどうだろうな。これはまだ観てない。

ところが、である。今日見てきたのは、ネタバレになるので詳しくは書かないけど、未来からサイボーグが来る映画。確かに映画の始まりからアクション、カーチェイス、VFX全開だし、娯楽映画の定番なんだけど、ちゃんと伝えたいことがあるんだよね。見終わった後、すごく良い印象が残った。見終わって、「あ、この映画はこんなことを観客に伝えたいんだ」ってのが残ることをすごく久しぶりに感じた気がする。良い映画だった。

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