Tuesday, February 08, 2005

サラリーマン川柳

第一生命恒例の企画、サラリーマン川柳が発表された。世相や流行を反映し、韓国俳優のペや、振り込め詐欺などがもりこまれた作品が目立つ。
この企画、1987年に始まって以来、今回で18回目となるご長寿企画だ。ただ、どうもここ数年、受賞作品に違和感を覚えるのだ......


 
「サラリーマン、OL、主婦、学生等から日常に起きる何気ない出来事の川柳を募集」。これがこの企画の趣旨であると主催者の募集資料に書かれている。
過去の入選作を見てみると、
「父帰る 一番喜ぶ 犬のポチ」第4回
「陰口を たたくやつほど ゴマをすり」第5回
「ダイエット 今食べたのは 明日の分」第9回
といかにも川柳らしい作風が続く。ところが、最近のものとなると、
「リストラは ないのかモー娘。 また増員」第15回
「知っている 部長の香水 ファブリーズ」第17回
のように、当事流行したものや話題になったものをネタとして使う傾向が見られる。これになぜ違和感を感じるかというと、「言いたいことがある→このネタで膨らませよう」ではなく、「このネタを使いたい→何を言おう」に応募側の意識が変わっていると思うからだ。

一方で、応募側だけでなく、募集側や選考側の意識が変わったとも言えるだろう。第一生命としては、これを機に保険契約を増やすことが目的のはずなので、保険の主ターゲット層となるサラリーマンや主婦層に「ウケる」ネタを優秀賞や入賞として話題を集めたい意向はわかる。それは理解できる。
ただそれがあまりに露骨で。送り手の意図が受け手にあからさまに伝わってしまうのはいただけない。個人のコミュニケーションなら伝わることが大事だけれど、利害関係というかなんらかの便益を求める場合は、上手に隠してもらいたいものだ。

僕ならどんな川柳を詠むかな。
「エルメスを 持ってる人みな 声かける」
ダメじゃん。しかも、ねらー限定かよ。orz...

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