Tuesday, October 12, 2004

快、なり

あの電車男が文芸書の老舗、新潮社から刊行されることとなった。電車男が本になることも驚きだが、それ以上に新潮社刊ってのがエポックメイキング。
電車男って何?誰?と思っている人はご心配なく。エルメスさんを知らなくてもご安心。これは知る人ぞ知る、新しい形の恋愛小説。口コミで広がって、新潮社さえ動かした正統派純愛小説。しかし、まだまだ知らない人も多いはず、なぜって、かの有名な「2ちゃんねる」への書き込みがオリジナルなのだ....


「2ちゃんねる」この響きにはまさに十人十色の意味があるだろう。巨大掲示板、オタク、誹謗中傷、噂話、本音の情報源、といった内容にかかわることから、モナー、ぬるぽ、だめぽ、逝ってよし、厨房といった特有の言語まで幅広いはず。ま、かくいう僕も、つい最近になって「2ちゃんねる」にアクセスするようになったのだが。そのきっかけがこの電車男であった。
ここでは電車男の詳細は書かないけれど、興味のある人は、電車男でぐぐってください。一番最初に出てきます。
正直、僕は2ちゃんねるについて良いイメージを持っていなかったのだが、過去数年にわたって、徐々に良い印象「も」持つようになった。実際に直接アクセスした電車男は、言うなれば第三種接近遭遇だ。お、ちょっと古いか。わかるかな?わっかんねーだろうなぁ。
では第一種接近遭遇と第二種接近遭遇はなんだったのか。

まずは2002年夏の江ノ島清掃。
これは、フジテレビの24時間テレビが江ノ島の海岸のごみ拾いをしよう、と番組中の企画として進めていた。しかし、2日ほど前から、2ちゃんねるの書き込みで有志を募り、番組が始める前に海岸をきれいにしてしまったのだ。このニュースを聞いたときに、偽善ぶったフジテレビを遊び心で一蹴する痛快さを感じた。
次は2003夏の「折鶴14万羽プロジェクト」。
関西学院大学の学生が、広島平和記念公園の折鶴を燃やしてしまった事件のあと、2ちゃんねるの書き込みに賛同した有志が折鶴を広島に届けた出来事。日本中で鶴を折る集会が開催され、さらには折られた鶴が電車や車で広島に向かう有志に途中で次々に手渡され....。これも「戦争反対とかの偽善でなく、何かできることがあるならやらないよりマシ」といった参加者のコメントに代表される爽快さを感じた。

そして2004年は電車男。どんな「快」が巷をにぎわしてくれるのだろうか。

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