会社を良くすることがコンサルタントの仕事だけど、それは
決して正義の味方ではないのだ。
コンサルタントは、あくまでクライアント企業の利益のため
の存在だ。クライアント企業の利益が向上するのであれば、
例え消費者をだますやり方であっても、「新しいマーケティ
ング手法」と称して提案する。
社員のためでも、消費者のためでもなく、全ては企業の業績
のため。
確かに、企業の業績が上がって、株価が上がれば、資金が潤沢
になるから、株主も、社員も、消費者も富の再分配の恩恵を
受けられる。初歩的な経済学や社会学によればね。
それはそうなんだろうけど、どうしても、消費者側の立場や、
現場で働いて苦労している人に目が向いてしまう。そもそも
このサイクルがうまく回っている例を知らない。少なくとも
国内では。
持続的な競争力のある戦略を思いついたとしても、それが社員
に重責や長時間労働を課してしまったり、消費者をだまして
暴利をむさぼるものではいけないのではないか。
社員、消費者、株主がみんなハッピーな会社を、僕は知らない
し、それを実現する戦略も思いつかない。
こう考えるようになったので、僕はもうコンサルタントとして
はやっていけないのではないかと思ったりもする。
深刻に考えずに、のらりくらりとやっていけば、今の会社でも
そこそこ成功するかもしれないけど、それでいいのかどうか。
ちょっと大げさだけど、残りの人生、それで堂々と胸を張って
生きていけるのか...。
世のため人のため、そんな仕事がいいかもしれない。
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