Monday, October 22, 2001

ブロバン社会

ブロードバンドです。今年になって、日本はようやくADSLが広まりまし
た。ヨーロッパ、アメリカ、東南アジアでは当たり前だったことが、よ
うやくって感じですが。今までのモデム回線環境が割高だったせいも手
伝って爆発的な勢いで伸びています。
いざADSLを使おうと思っても、やれ基地局からの距離だの、やれプロバ
イダが対応していないだの、回線工事に2ヶ月かかる、1年以内の解約で
は解約金が必要、などの不便はおいといて、今回の本題。

FTTHがブロバンの本命といわれているけど、そうかなぁ。既存回線をそ
のまま使えて、初期投資も数万円で済むADSLが本命だと思う。ここでい
う「本命」の定義は、「消費者にとって導入ハードルが低い」こと。
たしかに理論的には光より速い速度は存在しないわけだし、ファイバー
内を通すことで信号劣化を防ぐという技術的な優位性で本命視されるこ
とはわかっている。
けど、それは普通の人にとっての「本命」ではないのだ。

で、さらにだ。ADSLと組み合わせて、街中のいたるところにワイヤレス
LANのベースステーションを設置しまくる。この状況が僕はベストだと
思っている。
ベースステーションは知ってのとおり、「.11b」に対応したWiFi規格の
ものが多くのメーカーから2~3万円で発売されている。ユーザーが必要
とするのは、ワイヤレスLAN接続用のPCM/CIAカードのみ。1万円。
ベースステーションは、大きさだって弁当箱程度のものだから、ビル、
駅、電柱、高速道路の高架、いたるところに設置できる。で、それらは
既存の電話回線でADSL接続になっている。
ベースステーションのESS-IDをJ-NetとかeYUSEIとかの名前で統一して
おけば、接続エリアが変わっても接続し直す必要もない。

ベースステーションの購入、設置、メンテはNTTや郵政省が担当。ADSL
による接続料金はユーザーからいままでのようにISP経由で月額徴収さ
れ、一部が通信業者にも還元される。
FTTHよりADSL+ワイヤレスイーサネット。そっちの方が2005年までに
高速ネットを敷き詰める「e-Japan」構想なんかより、安くて早いと
思うんだけど、どうだろう。
ちなみに、この意見もMBAの授業中に言ったんだけど、誰も理解して
なかったな。それほど暴力的な意見だとは思わないんだけど。僕の
英語がつたなくて伝えきれなかったのか...。

もはやネットなんてインフラ的な感覚で使われているわけだから、工事
代や機器販売、加入権でもうける仕組みから、「ネット社会の推進役」
として機能してもらいたいのだよ、NTTや郵政省には。
無理かなぁ。

今回のテロ騒ぎで安心しているのは民営化論が影を潜めた郵政省、料金
値下げや再分割への議論が消えたNTTかもB霞ヶ関も永田町も、それどこ
ろじゃないんでしょ、きっと。

このページを読んでる通信業関係の人、どう思う?フィードバックくだ
さい。

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