Sunday, March 31, 2002

そもそも...

最近、「で、結局何が目的なんだっけ?」と振り出しに立ち戻る議
論や打ち合わせが多い。「何のために」とか「誰のために」といっ
た意識が薄いままに進んでいるプロジェクトの多さに驚く。

何となくわかったつもり、お互いに伝えあっているつもり、こんな
曖昧さが責任の所在を薄くしている。曖昧さを含んだ暗黙知ろか、
あ・うんの呼吸の必要さと便利さはわかっているけど、何事も度が
過ぎるとこじれてしまう。そうなると、正直者というか、物事を
見過ごせない損な性格の持ち主が人身御供となっていく。

「これって結局なんだったっけ?」に立ち戻ることが時には必要で、
仲間内では冗談半分にそもそも理論なんて呼んでいる。
議論が発散して収拾がつかないとき、逆に全員が一方向に押し流さ
れている時の両方で便利なことが多い。
例えば、最近直面した例だけど、「携帯電話から旅行の予約を実現
したい」というテーマがあった。多くのメンバーはwebサイトの設計
はどうしようとか、セキュリティの面で問題がと頭を悩ませていた
けれど、電話受付センターを作ればそれでいいのではないかと落ち
着いた。携帯電話=webアクセスと「思いこんだ」結果、何のためか
を見落とした例だ。ユーザーは旅行の予約をすることが目的であっ
て、手段はどうでもよいわけだ。

単純で明快な答えに限って見落としてしまうものだ。行き詰まったら
「そもそもこれって...」と立ち戻ると、意外と解決するものだ。

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